ラグビーワールドカップ2019日本大会
予選プールD(オーストラリア・ウェールズ・ジョージア・フィジー・ウルグアイ)の試合結果
プールD勝敗表
チーム | 勝 | 分 | 負 | +/- | BP | 勝点 |
ウェールズ(D1位) | 4 | 0 | 0 | +67 | 3 | 19 |
オーストラリア(D2位) | 3 | 0 | 1 | +68 | 4 | 16 |
フィジー | 1 | 0 | 3 | +2 | 3 | 7 |
ジョージア | 1 | 0 | 3 | -57 | 1 | 5 |
ウルグアイ | 1 | 0 | 3 | -80 | 0 | 4 |
オーストラリア 39 – 21 フィジー
会場
札幌ドーム
2019年9月21日(土)
観客数 36,482人
試合結果
アルゼンチン 勝ち点 1
トル・ラトゥ
試合内容
札幌ド-ムでの初戦となる オ-ストラリアvs フィジ- の試合は、大勢の観客の見つめるなか、フィジ-のウォ-クライ(シンビ)が披露されると会場からは歓声が上がり戦いの幕が下ろされた。
序盤はフィジ-が自分達の持ち味を存分に発揮した攻撃を展開して主導権を握ることに成功した。
なかなか自分たちの流れを掴めない(ボールをキ-プしパスを回して展開する)オ-ストラリアも強化してきたスクラムからのトライなど前半終了までに2トライを奪って、14-12 の2点差で後半戦に突入する。
オ-ストラリアは、後半開始早々に自軍ミスによりトライを許し、一時、9点差になるものの、冷静にゲ-ムを展開し、ペナルティの多くなってきたフィジ-に対してペナルティゴールで確実に得点し、点差を縮める。
交代で入ったスクラムハーフのゲニアによるゲームコントロ-ルの効果も出て更にペナルティを重ね10分間の一人退場者を出したフィジ-に対してセットプレ-からモ-ルで2トライし逆転する。
秩序を保てなくなったフィジ-代表は成すすべなく、終わってみれば、ポゼッションも66%と本来のラグビ-を展開し、6トライを奪いBPも獲得したオ-ストラリア代表が39-21で初戦を飾った。
オーストラリアはフィジ-に対して引分けを挟んで19連勝を飾った。
特に前半はフィジ-のプレ-(個々のポテンシャル・アンストラクチャ-時の動き)に魅了されたファンも多かったのではないだろうか。オ-ストラリアは次戦ウェールズとのビッグマッチ。
屈強なディフェンスを打ち破ることができでしょうか、楽しみです。
前半25分で負傷退場(タックルを受けて)したペゼリ・ヤトが心配なのと、中3日後と大変ですが、岩手県釜石鵜住居復興スタジアムでのウルグアイとの試合でも素晴らしい観客を魅了するようなラグビ-を期待したい。
スタッツ
ウェールズ 43 – 14 ジョージア
会場
豊田スタジアム
2019年9月23日(月)
観客数 35,545人
試合結果
勝ち点 5
ジェイク・ボール
試合内容
豊田スタジアムでの初戦に世界ランキング4位(元世界ランキング1位)のウェールズが登場することもあり、多くの観客がスタジアムに駆け付け試合前から盛り上がりを見せる中、ウェールズ vs ジョ-ジアの試合が大勢の観客が見守る中キックオフされた。
今大会のウェールズは注目のSH(スタンドオフ)ガレス・アンスコムの負傷離脱は痛いが、パワ-もあり、スピ-ドもある良いメンバ-がそろったチ-ムに仕上がっている。
一方のジョ-ジアも、復帰したマムカ・ゴルゴゼを筆頭にヨーロッパで活躍する世界トップクラスの強力FW陣が楽しみである。
試合開始直後、ジョ-ジアのミスを活かして先制トライ。
しかし、ダン・ビガ-が約10m、真正面からのコンバ-ジョンキックまさかの失敗。
経験豊富なマムカ・ゴルゴゼがいきなりキャッチミスを犯すなどワ-ルドカップは何が起きるかわからないです。
序盤セットピ-スで主導権を取りたいウェールズはセンタ-スクラムでジョ-ジアを圧倒ペナルティを貰う。
スクラムに絶対的な自信を持つジョ-ジアにとっては屈辱的だった。
すぐ訪れたセンタ-スクラムではお互いのプライドのぶつかり合い、膝の低いスクラムは最高の醍醐味でした。
ウェールズは相手の弱点をしっかり分析してきた結果、更に2トライを重ねて、ジョ-ジアも得意のスクラムで見せ場を作るものの、ウェールズのディフェンスとしっかり準備されたオフェンスでスコア29-0、前半は完全にウェールズ代表のペースで試合が展開した。
後半開始早々、ジョ-ジアが反撃。ペナルティからチャンスを作り、ラインアウトから得意のモ-ルでゴ-ルラインに押し込み1トライを返す。
後半はジョ-ジアのディフェンスも素晴らしく一進一退の展開を繰り返す。
ウェールズも1トライ返す。ジョ-ジアは持ち味のパワ-を活かしたモ-ルでトライ。
ウェールズ相手に2トライを挙げたジョ-ジアは素晴しいプレ-を見せてくれた。
後半は両チ-ムが2トライずつあげて14-14というスコアでジョ-ジアの健闘が光ったゲ-ムとなりました。
結果は43-14でウェールズが勝利した。
ウェールズはガレス・アンスコムの離脱があったもののしっかりとした準備の良さが光った結果がでた。
ジョ-ジアはミスもありながらも自分たちの持ち味を十分に発揮した試合を見せてくれた。
次戦も楽しみです。
今日、スタジアムに駆け付けた観客はワールドカップとラグビ-を存分に堪能できたのではないでしょうか。素晴らしいゲ-ムでした。
スタッツ
フィジー 27 – 30 ウルグアイ
会場
釜石鵜住居復興スタジアム
2019年9月25日(水)
観客数 14,025人
試合結果
ウルグアイ 勝ち点 4
フェリペ・ベルチェシ
試合内容
ラグビ-ワ-ルドカップ日本大会の意義のひとつがここ岩手県・釜石市で開催されることです。
2019年9月25日、遂にこの日を迎えました。今大会唯一新設されたスタジアム(釜石東中学校と鵜住居小学校の跡地)はこの日を心から待ちわびた大勢の人々と子供たち、沢山の大漁旗によって埋め尽くされた。
航空自衛隊ブル-インパルス6機の編隊飛行が試合前のスタジアムの上空を飛行するとスタジアムから歓声があがった。
あの日から8年と198日という時を経て、両チ-ム・両選手共にここ釜石で戦う意味をその胸に刻んでピッチに向かいます。
試合前、東日本大震災による黙祷が行われ、ウルグアイ国歌を一緒に歌っていたマスカットキッズの姿に感動し、フィジ-のウォ-クライ「シンビ」はいつもとは違う雰囲気を感じています。
色んな意味を持つ試合となるでしょう。
前半がキックオフされると、フィジ-がスクラムで優位に立ち、オフロ-ドでゲインを奪うなど序盤から得意のプレ-を展開し前半7分先制トライを挙げる。
ウルグアイも粘り強いディフェンスをするが、不用意なキックからフィジ-の得意のカウンタ-を受ける形となる。
その後もオフロ-ドなどでゲインを許すものの粘り強くディフェンスをすると、前半14分、フィジ-のバスミスから乱れたボ-ルをウルグアイが奪ってスクラムハ-フ、サンティアゴ・アラタが約40m走り込んで中央にトライを挙げる。
コンバ-ジョンキックも成功させて7-5と逆転する。
お互い許らず1トライずつあげて一進一退の攻防が続く。
そして前半26分フィジ-がボールのお見合いミスから繋いだウルグアイがこの試合3つ目のトライを挙げて21-12とリ-ド。
更にペナルティゴ-ルで3点を追加して前半は24-12でウルグアイがリ-ドして終了。
ウルグアイは攻守に粘り強く戦い、普段以上のプレ-ができたのではないでしょうか。
一方フィジ-も素晴らしいオフロ-ドパスやスクラムで優位に立ちアタックを仕掛けますがハンドリングエラ-が多く、なかなかうまくいかない状況。
後半に向けてどう修正してくるか楽しみです。
後半開始もフィジ-は単純なミスが続きやはり中3日の影響が出ている様な印象を受けた。
特にフィジカルに加えてメンタルの疲れがあるように感じますね。
それでも1トライ返し7点差に詰め寄る。
ウルグアイも15フェーズ重ねるなど粘り強くアタックしペナルティゴ-ルで3点追加。
66分フィジ-が17フェーズ繋いでトライ。
5点差に詰め寄るがウルグアイは残り5分でペナルティゴ-ルを決めて8点差に広げる。
フィジ-はやはり中3日の影響が出ているのか途中交代の選手の動きが鈍く、また肝心なところでのミスも響き思うようにいかない。
フィジ-の80分過ぎでの8点差を付けられてからの今日5トライ目はフィジ-のプライドを見せてくれたと思う。
ここで試合終了。
日本、東北、釜石にとって歴史的な一日は、ウルグアイが上位のフィジ-を30-27で破るという歴史的な試合となり、ウルグアイがラグビ-界にとっても歴史的な一日となりました。
この日、この場所で、こんな特別な試合が起こるとは、信じられないくらいの感動です。
スタッツ
ジョージア 33 – 7 ウルグアイ
会場
熊谷ラグビー場
2019年9月29日(日)
観客数 24,895人
試合結果
勝ち点 5
オタル・ギオルガゼ
試合内容
気温30℃の中行われた熊谷ラグビー場での第2戦はジョ-ジアが中5日、ウルグアイが中3日というラグビ-においてタイトなスケジュールのなかキックオフされた。
ジョ-ジアはメンバ-を12人変更してきたのに対してウルグアイの変更はたったの 2人。
控え選手との差が大きい世界ランキング下位チ-ムにとってリカバリ-の日数がないことがどのように試合に影響するかが懸念された。
試合開始4分、ジョ-ジアがターンオーバーから大きくゲインすると強力なFW陣を前面に押し出してペナルティを獲得すると、8分スクラムで圧倒するジョ-ジアがバックスに展開し先制トライ。
その後はウルグアイも度々敵陣に攻め込む場面もあったが、ジョ-ジアの優勢のままウォ-タ-ブレイク。
この試合は暑さと湿気によるウォ-タ-ブレイクが試合を通して2回設けられている。(前後半20分の時間帯)
明らかに個々人のパフォ-マンスの低下がみられるウルグアイは接点でのサポ-トも遅く、フィジカルコンディションの悪さがメンタルのも影響しミスを連発。
それでも点差は5-0と粘り強く戦っていたが、26分ぐらいからは自軍ゴ-ルエリア付近でペナルティを連発し、29分ジョ-ジアに2つ目のトライを許す。
ウルグアイは32分敵陣22m手前のラインアウトからジョ-ジアのディフェンスの一瞬の隙をついてこの試合初トライ。
12-7と点差を縮めて前半終了。
後半に向けてはこのコンディションの中、選手交代も重要なカギを握ることになるでしょう。
後半開始早々、ウルグアイがキャリーバックのミスから自軍5mスクラムを許し、42分、FWで押し込まれ3つ目のトライと許してしまう。
開始早々のトライはフィジカル的に辛いウルグアイにとっては非常に痛い失点となった。
51分、ジョ-ジアはモ-ルから4つ目のトライ。
BPも獲得した。
57分にも裏のスぺ-スをついて5つ目のトライ。
完全に主導権を握ったジョ-ジアは持ち味の強力なFW陣でウルグアイを圧倒し(特にスクラム)、セットピースから着実に得点を重ねて、終わってみれば33-7でジョ-ジアの圧勝に終わった。
気温30℃の中、両チ-ムともハンドリングエラ-が多く、中3日での試合はウルグアイにとって非常にタイトであり、後半は完全に動きが鈍く、成すすべなしだった。
両チ-ムは今後中3日と中5日というタイトスケジュールを戦わなければならず、厳しい試合展開が予想される。
今後、このシステムが続くようであれば選手層の薄い下位チ-ムにとっては受難の道が待ち受けるでしょう。
スケジュール改善が求められるのではないでしょうか。
オーストラリア 25 – 29 ウェールズ
会場
東京スタジアム
2019年9月29日(日)
観客数 47,885人
試合結果
オ-ストラリア ボーナスポイント 1獲得(7点差以内の負け)
ガレス・デーヴィス
試合内容
赤と黄色に染まった東京スタジアムはこれから行われるプ-ル戦Dの頂上決戦となるオーストラリア対ウェールズの対戦を前に熱気に包まれていた。
ティア1同士の質の高いプレ-に期待する一方で気温28℃、雨の予想のため湿気が多いコンデションが攻撃型のオーストラリアと鉄壁の守備を誇るウェールズにどのような影響を与えるのか注目したい。
両国国歌のセレモニ-を日本でみれることは最高であるし、まるで海外で行われているような何とも言えない不思議な感じがスタジアムに漂っていた。
前半開始早々、ウェールズはキックオフ直後から激しくプレッシャーをかけ、相手ボールを奪うことに成功すると、開始わずか35秒、敵陣約24mからドロップゴ-ルを決めて先制する。
更に相手のミスをタ-ンオ-バ-すると大きくゲインしペナルティを得るが得点ならず。
オーストラリアもSHウィル・ゲニアの素晴らしいキックなどで対抗するがウェールズの勢いは止まらず、前半12分、アドバンテ-ジを貰ったウェールズはSOのダン・ビガ-のクロスパスを補給し右隅にトライ。
ゴ-ルも決まり10-0とリードする。
オ-ストラリアも初めて敵陣深くからのラインアウトを得るとアドバンテ-ジを貰った状態からウェールズと全く同じようにSOバ-ナ-ド・フォ-リ-のキックパスをWingのアダム・アシュリ-ク-パ-がキャッチしてトライ。
10-5に詰め寄る。
25分前後の両チ-ムの攻防はティア1らしくとても面白かった。
オーストラリアは28分、ウェールズは32分、36分にペナルティゴールを決めて16-8でウェールズがリードして終わるかと思われた37分、SHウィル・ゲニアのパスをウェールズSHガレス・デーヴィスがインタ-セプトし、(ウェールズ特有のディフェンスシステム、FWのディフェンス間にSHを配置する、スピ-ドがあるのでインタ-セプトが起こる状況を作り出す)自陣から独走トライ。
コンバ-ジョンも決まり23-8、ウェールズがリ-ドして前半終了。
ウェールズは思い通りの展開でしたが、SOのダン・ビガ-の負傷交代が後半どのように影響するのか気になる所です。
オ-ストラリアも20分過ぎから徐々に敵陣でラグビ-ができていたのでミスを減らして後半の巻き返しに期待したい。
後半開始からオ-ストラリアが鋭いアタックを仕掛けるものの肝心なところでミスをしてスクラムから大きくゲインされると43分、ドロップゴ-ルで追加点を許す。
このままでは終われないオ-ストラリアはSOバ-ナ-ド・フォ-リ-に変えてマット・トゥ-ムアを投入すると45分、変わったトゥ-ムアがラインブレイクから大きくゲインすると、オ-ストラリアらしい連続攻撃を仕掛け、最後はFBのデイン・ハイレット ペッティが反撃のトライを挙げる。
リズムの出できたオ-ストラリアはポゼッションしながらフェ-ズを重ねるが要所でミスがでて、なかなか得点に結びつかないが、62分、ここまでポゼッションが78%と後半は完全に主導権を握ったオ-ストラリアは3度にわたったラインアウトモ-ルからラック攻撃で3つ目のトライを挙げる。
完全に息を吹き返したオ-ストラリアは、67分、スクラムの反則で得たペナルティゴ-ルを決めて試合は26-25とついに1点差。71分、殆ど攻め手のなかったウェールズは久々につかんだチャンスからペナルティゴ-ルを決めて4点差に広げる。
76分、スクラムでペナルティを奪われたウェールズだったが、オ-ストラリアのタッチキックを空中でフィールド内に戻すスペシャルプレ-でピンチを防ぐ。
最後まで怒涛の攻撃を仕掛けたオ-ストラリアだったが、前半にも見られた要所でのミスが出てしまい万事休す。
試合は29-25でウェールズが勝利した。
オ-ストラリアは前半の失点と攻撃時のミスの多さが響いた。
決勝トーナメントを考えても非常に痛い敗戦となりました。
しかし、後半の戦いは素晴しかったので今後の試合も楽しみです。
ウェールズとってこの勝利はとても大きいと思う。
しかし、ダン・ビガ-が退いてからの攻め手の無さは今後のことを考えると、非常に不安である。
試合終盤にスタジアムの照明の一部が消灯するアクシデントがありましたが試合が継続されて良かったと思います。
日本特有の高温多湿の影響は各試合でも出ていて、過密スケジュールに当たるチ-ムにとっては更に過酷な状況に陥るかもしれませんね。
スタッツ
ジョージア 10 – 45 フィジー
会場
東大阪市花園ラグビー場
2019年10月3日(木)
観客数 21,069人
試合結果
勝ち点5
セミ・ラドラドラ
試合内容
東大阪市花園ラグビー場には雨の降り続く悪条件の中でも大勢の観客が訪れた。
両チ-ムとも3戦目を迎え決勝トーナメント進出のためには勝利が必要となるため、直後の両国国歌ではいつも以上の意気込みを感じた。
この試合で注目したいのは、好対照なプレ-スタイルにあります。
今大会屈指(No1を争える)のBK陣を要するフィジ-はパスとランを中心に速いアタッキングラグビ-を展開する。
一方、強力(スクラムは大会No1を争う)なFW陣を要するジョ-ジアはセットピ-ス(スクラム、ラインアウト)を活かしたゆっくりしたアタックを得意としている。雨や過密日程(フィジ-中7日、ジョ-ジア中3日)、様々に条件は違うがとても楽しみな一戦です。
恒例となったフィジ-の戦いの舞踊「シンビ」が披露されると、雨の中詰めかけた観客から大歓声があがった。
試合開始からフィジ-がボ-ルをポゼッションし攻撃を仕掛けるがジョ-ジアも粘り強いディフェンスと強力なスクラムで押し返すという展開が続くなか、14分、敵陣でペナルティを貰ったジョ-ジアでしたがゴ-ルを外して先制点は奪えない。
試合が動いたのは19分、SOベン・ヴォラヴォラのグラバ-キックをWingセミ・ラドラドラが捕球し、Centreワイセア・ナヤザレブに繋いで独走トライ。
フィジ-が先制点を挙げる。28分にもフィジ-らしい繋ぎから決定機を迎えるがハンドリングエラ-で追加点ならず。
34分、自軍ゴ-ルライン付近のスクラムからフィジ-のお株を奪うようなFW、BK一体となった攻撃を見せ、一気にフィジ-ゴール前に迫ったジョ-ジアでしたがトライまでに至らず。
しかし、反則で得たペナルティゴ-ルを決め3点を返す。
前半は7-3でフィジ-リ-ドで終了。
オフロ-ドパスを使ったフィジ-らしいアタックはほとんど見られず、肝心な所でのハンドリングエラ-も多かったフィジ-が後半どのような試合展開を見せるのか期待したい。
ジョ-ジアは粘り強いディフェンスでよく我慢した印象です。
このままロ-スコア-の展開に持っていければチャンスが出てくるでしょう。
後半も雨と湿気の影響が出てくる可能性があるので、どう対処してくるのかも気になる所ではあります。
フィジ-は前半の入りと違って、後半は開始早々、右サイドのスクラムから大きく左へ展開し44分に抜け出して2つ目のトライを挙げる。
個人の身体能力の凄さを見せたトライだったと思います。
更に49分ラインアウトからパスとランを使ったフィジ-らしい見事なトライを披露する。
52分今度はジョ-ジアが見せます。
キックオフのボールを自分のボ-ルにすると一気に抜け出しゴール前へ突進し最後は強力FWで押し込んでトライ。
17-10と1トライ差に詰め寄る。
この数分間で両チ-ムの持ち味を一気に見ることが出来た。
60分、またしてもフィジ-の各個人の能力の高さが光るトライが生まれた。
スクラムから展開し、センタ-ライン付近でWingジョシュア・トゥイソバからもらったボ-ルをWingセミ・ラドラドラがディフェンス陣を一気に突破し(約50m)4つ目のトライ。
これでBPも獲得した。
フィジ-選手のトライ後の楽しそうな姿は見ていて嬉しい気持ちになりました。
68分にもFront Rowセミ・クナタニがトライを挙げ、最後は70分、キックオフのボ-ルをキャッチすると自陣22mライン付近からパスとランで一気に突破して中央に持ち込んで6つ目のトライ。
世界中のファンを魅了するフィジ-らしい見事なトライシ-ンでした。
75分にもタ-ンオ-バ-からWingセミ・ラドラドラが個人能力で7つ目のトライを挙げる。
結果は45-10でフィジ-の勝利。
勝ち点5を獲得した。
特に後半はフィジ-らしい見事なアタックで世界中のファンを魅了したのではないでしょうか。
また、世界屈指のスクラムを凌いだのも大きかったと思います。
次節のウェールズ戦は自由奔放で魅力的なラグビ-で楽しませてほしいです。
ジョ-ジアはセットピ-スで優位に立てなかったことが非常に大きかったです。
雨が降り続き体力的にも差が出た感じですね。
最終戦はプール3位のかかった試合だけにしっかり準備して臨んでもらいたいです。
スタッツ
オーストラリア 45 – 10 ウルグアイ
会場
大分スポーツ公園総合競技場
2019年10月5日(土)
観客数 21,069人
試合結果
勝ち点 5
テヴィタ・クリンドラニ
試合内容
両チ-ム中5日で迎えた3戦目は、場所を九州・大分スポーツ公園総合競技場に移して行われた。
オ-ストラリアはワ-ルドカップで初めて着用するインディ-ジナスジャ-ジ-と言われる先住民族をモチ-フにした尊敬のジャ-ジ-での登場となった。
この特別なジャ-ジ-で戦うことは真の代表として戦うことを意味しています。
この試合はオ-ストラリアの攻撃に対してウルグアイのディフェンスが粘り強く対処できるかがポイントになるでしょう。
試合開始からオ-ストラリアが縦をつくシンプルな攻撃でリズムを掴むと、スクラムでプレッシャーをかけてペナルティを得る。
5分、ラインアウトからフェ-ズを重ね最後は右隅に先制トライを挙げる。
ウルグアイもコンタクトの所での粘り強いディフェンスからチャンスを掴み一気に敵陣に入り込むと12分オ-ストラリアの反則で得たペナルティゴ-ルを決めて7-3と食い下がる。
その後、オ-ストラリアが圧倒的に攻撃を仕掛けるがウルグアイもコンタクトを中心に粘り強くディフェンスし得点を与えない。
23分、オ-ストラリアは敵陣でフェ-ズを重ねるとアドバンテ-ジを活かして最後は代表初キャップの19歳Wingジョ-ダン・ペタイアが中央に2つ目のトライ。
14-3に点差を広げる。
ウルグアイにとっては相手が14人だっただけに痛い失点となった。
ウルグアイも粘り強いディフェンスとWingニコラス・フレイタスの個人スキルでの突破でチャンスを掴むものの、肝心な所で単純なミスを繰り返し得点には至らない。
30分、オ-ストラリアは相手のボールをタ-ンオ-バ-すると大きく展開しWingジョ-ダン・ペタイアの素晴らしい個人スキルでの突破から、最後はCentreテヴィタ・クリンドラニが3つ目のトライを挙げる。
前半は19-3、オ-ストラリアがリ-ドで折り返す。
オ-ストラリアはプラン通りの展開だったのではないでしょうか。
後半に向けてはハイタックルでイエローカード2枚受けているのでこの辺りの反則を無くしていきたいです。
ウルグアイは数的有利な時間帯に2つのトライを与えたことが悔やまれますが、自分たちのプレ-がしっかり出来ていたと思います。
後半開始5分、ラインアウトから完璧なアタックを見せ4トライ目。
BPを獲得した。12分、ラインブレイクで抜け出した味方に良いバランスでサポ-トしたSHウィル・ゲニアが抜け出しワ-ルドカップ初トライをゲット。
60分にはPropジェ-ムズ・スリッパ-が代表キャップ94試合目にして初トライ。
67分、SHウィル・ゲニアの素晴らしい状況判断(グラバ-キック)からトライを追加して45-3と大量リ-ド。
ウルグアイは37分、18フェ-ズという素晴しい粘りからFW陣で押し込んで1トライを返すものの、終わってみれば45-10でオ-ストラリアの圧勝で終わりました。
オ-ストラリアは攻守に安定していましたが、今後の課題は12もあったハンドリングエラ-と試合結果を大きく左右するであろうハイタックルによる退場。
これらは喫緊の修正課題となるでしょう。
ウルグアイについては粘りあるディフェンスとフィジカルの強さを活かした戦いを期待したい。
ウェールズ 29 – 17 フィジー
会場
大分スポーツ公園総合競技場
2019年10月9日(水)
観客数 33,379人
試合結果
勝ち点 5
セミ・ラドラドラ
試合内容
大分スポーツ公園総合競技場で行われる試合には良いカ-ドが揃っているが今日のウェールズ対フィジ-の対戦もプ-ル戦屈指の好カ-ドのため、スタジアムには大勢の両国ファンと日本の観客が詰めかけた。
この試合の注目としては、自由度の高いフィジ-対して試合巧者のウェールズがどのような戦いを見せるのか、特にフィジ-の強力Wing(セミ・ラドラドラ、ジョシュア・トゥイソバ)とウェールズWing(ジョシュ・アダムス、ジョージ・ノース)の対決は見応え十分。
両チ-ムの国歌斉唱、フィジ-のウォ-クライ「シンビ」が終わると、両チ-ムにとって重要な一戦が開始された。
ここまで2連勝でこの試合勝つか引き分けで決勝トーナメント進出が決まるウェールズと勝ち点5が必須のフィジ-の対戦は試合開始直後から激しく動き始める。
フィジーはウェールズのキックをキャッチするとパスを回し考えられないオフロ-ドパス(フィジー選手ならではの相手の頭の後ろを通す)から大きくゲインし敵陣深くに入り込むと3分、相手のペナルティで得たスクラムからショ-トサイドに展開し、パスと受けたWingジョシュア・トゥイソバが相手ディフェンス3人をもろともしない(3人を次々に跳ねのける)強烈な突破で先制点を挙げる。
ウェールズも直後の5分に相手ミスからトライを奪ったかと思われたがノックオンの反則で得点できない。
すると7分、フィジ-はウェールズのコンテストキックを奪うと一気にサイドに展開しWingセミ・ラドラドラからパスを受けたSHフランク・ロマニが中央に回り込んでトライかと思われたがパスがスロ-フォア-ドということでこちらも得点できない。
この一連の流れの中でウェールズのHookerケン・オーウェンズがリフトと呼ばれる危険なタックルによりイエロ-カ-ド「シンビン」で10分間の一時退場処分を受ける。
数的有利になったフィジ-は直後の8分にラインアウトからサイドに展開しWingセミ・ラドラドラが相手を十分に引きつけての飛ばしパスを、最後はFBキニ・ムリムリヴァルが2人を弾き飛ばしてトライを挙げ10-0とリードする。
2つのトライはフィジ-のBK陣の強烈な個人スキルの高さを見せつけた結果となり弾き飛ばされたのは2つともウェールズのWingジョシュ・アダムスでここまでは完全にフィジ-のBK陣の勝利と言ってよいでしょう。
フィジ-が優勢に試合を進める中、16分にフィジ-Second Rowテヴィタ・ザヴンバティがラックに入っている相手選手にショルダ-チャ-ジを浴びせ、イエロ-カ-ド「シンビン」で10分間の一時退場処分を受ける。
フィジ-にとっては数的有利を活かせなくなるうえ良い流れも失うという悪夢が訪れた。
当然、ウェールズにとってはチャンスであり直ぐに形となって表れた。
17分、ラインアウトから敵陣深く入り込むとSOダン・ビガーのサイドに蹴った長いキックパスをWingジョシュ・アダムスがキャッチしてトライ。
7-10に点差を縮める。更に攻め立てるウェールズに対して規律を守れなくなったフィジ-はペナルティを連発し、15人に戻った直後にイエロ-カ-ド「シンビン」で10分間の一時退場処分を受ける。(同じ反則を繰り返したことによる)
案の定、敵陣5mのセンタ-スクラムからサイドに展開されWingジョシュ・アダムスに逆転トライを許す。
この後も一進一退の攻防が続くが両チ-ム得点なく、このまま14-10でウェールズリードで前半終了。
イエロ-カ-ドが3枚も出るお粗末さもあったが、お互いの持ち味を十分に発揮した前半でした。
後半開始からのフィジ-の攻勢に対して劣勢に立たされたウェールズは12分、決定機を潰す反則でまたしてもイエロ-カ-ド「シンビン」で10分間の一時退場処分を受け14人での数的不利を強いられると、自陣5mのラインアウトからモ-ルで押し込まれるとまたしても反則。
ペナルティトライを献上し、17-10とリ-ドを許す。
リ-ドを許したウェールズだが17分、フィジ-の不用意な反則からペナルティゴ-ルを決めて17-17の振り出しに戻すと、20分Centreジョナサン・デーヴィスのラインブレイクの突破から最後はWingジョシュ・アダムスが左隅に勝ち越しのトライを挙げる。
更に28分にカウンタ-からフィジ-ディフェンスのギャップをついて一気に突破しFBリ-アム・ウィリアムズが貴重な追加点となる5つ目のトライを挙げ、BPも獲得した。
フィジ-も強力なBK陣で何度もラインブレイクからチャンスを得るがミスも重なり得点まで至らずこのまま試合終了。
29-17でウェールズが勝利し決勝トーナメント進出を決めた。
敗れたフィジ-は全日程を消化し1勝3敗勝ち点7でプ-ル戦敗退が決定し日本を離れることになった。
フィジ-らしいアタックと個人スキルの高さ(特に強烈なBK陣の突破能力)は観るものを魅了した。
一方で現代ラグビーで求められる規律を守れないチ-ムとしての脆弱さが露呈され、今後の課題となっていくでしょう。
ウェールズは苦戦したものの勝ち点5を獲得し、プ-ルD首位をキ-プすることに成功したが規律の面で不安要素を残す結果となった。
イエロ-カ-ドが4枚も出るちょっと残念な面もあったがお互いの持ち味が十分に発揮された試合でした。
オーストラリア 27 – 8 ジョージア
会場
小笠山総合運動公園エコパスタジアム
2019年10月11日(金)
観客数 39,802人
試合結果
勝ち点 5
アイザック・ロッダ
試合内容
大型の台風19号の影響で雨風が吹き荒れる最悪のコンデションにも関わらず、小笠山総合運動公園エコパスタジアムは大勢の観客によって埋め尽くされ試合開始を待ち望んでいた。
両チ-ムにとってプ-ル最終戦はぞれぞれに色々な意味を持つ試合となる。
オ-ストラリアは既に決勝トーナメント進出を決めているが、可能性は極めて少ないが1位通過するために何としても勝ち点5が必要である。
一方ジョ-ジアはプ-ル戦敗退が決定しているがこの試合で勝利すればプ-ルD3位が確定し2023年フランス大会への出場権を獲得できる重要な一戦となった。
前半開始からオ-ストラリアがボールを保持しながら展開するが悪コンデションの影響でミスを連発しチャンスすら見いだせない時間が続く。
一方のジョ-ジアも粘り強いディフェンスでオ-ストラリアの攻撃を防ぐが、ミスも目立つ上、ストロングポイントでもあるスクラムでも優位に立てず攻撃の機会すら得られない。
キックも使わず慎重で単調な攻撃を繰り返すだけのオ-ストラリアでしたが13分相手の反則により初めて敵陣10m付近のラインアウトを得るとモ-ルで押し込んだ後、FWを前面に押し出してトライを取りにいくがジョ-ジアの硬いディフェンスの前にフェ-ズを重ねた挙句反則でチャンスを潰す。
上手くいかないオ-ストラリアでしたが22分、ようやく連続攻撃から相手ディフェンスラインを突破するとFWで敵陣深く前進し最後はSHニック・ホワイトがインゴ-ルに飛び込んでようやく先制トライを挙げる。
ジョ-ジアも相手ミスにより初めて敵陣深く攻め込むと28分、オ-ストラリアの反則(ハイタックル)により得たチャンスでペナルティゴ-ルを決めて7-3に点差を縮める。
その後もポゼッションしながら攻め立てるオ-ストラリアと必死に守るだけのジョ-ジアの時間帯が続く中、34分、Number Eightイシ・ナイサラニが危険なプレ-(ショルダ-チャ-ジに近い腕が首に巻きつく行為)でイエローカード「シンビン」で10分間の一時退場。
37分、数的有利になったジョ-ジアだが不用意な反則でペナルティを与えゴールを決められ10-3に広げられ前半終了。
天候による悪コンデションの影響があったとはいえ、お互いにミスが目立ち、終始、単調な攻撃を繰り返すだけのオ-ストラリアと、ただひたすらにディフェンスするだけのジョ-ジアだった。
後半はお互いの特徴を活かした展開を期待したいところです。
後半に入っても両チームの戦術に変化は見られず、前半同様お互いにミスが多くオ-ストラリアは意図的なのかボ-ルを回すことに固執し、ジョ-ジアも攻撃に策がなくディフェンシブな戦いを強いられる。
しかし、57分あたりの選手交代を境にオ-ストラリアがキックを交えた戦略を取り始めると直後に試合に動きが見え始め59分にはセンタ-ライン付近でル-ズボ-ルを拾うと一気にジョ-ジアのディフェンスラインを突破してそのまま中央に独走トライを挙げる。
SHウィル・ゲニア投入からオ-ストラリアの攻撃にリズムが生まれ再三チャンスを掴むがミスが減ることはなく得点まで至らない。
69分、一瞬のスキを付いたジョ-ジアがダミ-からラインブレイクするとパスを受けたWingサンドロ・トデュアがそのまま持ち込んでトライし17-8に追い上げる。
しかし、オ-ストラリアは74分に敵陣5m付近でのラインアウトからモ-ルで押込み3つ目のトライを挙げると、78分にはオフロ-ドパスで繋いで最後はSHウィル・ゲニアが4つ目のトライを挙げ、BPも獲得した。
トータル27-8でオ-ストラリアが勝利した。
オ-ストラリアは3勝1敗の勝ち点16でプ-ル戦を終了。
順位はウェールズの結果次第となった。
決勝トーナメント進出のためのプランを試したのか、この試合に関してはあまり良いところがなく悪天候とはいえミスも目立った。
決勝トーナメントまで時間もあるので修正して準々決勝を迎えたいところでしょう。
ジョ-ジアは1勝3敗の勝ち点5でプ-ル戦を4位以下で終了し、2023年のフランス大会の出場権を獲得することはできなかった。
粘り強いディフェンスは評価できるが、セットピ-スで上手くいかないと攻撃の術を失う戦いになってしまった。
今後は攻撃のオプションを増やし色々な局面での対応ができるようにしたいところだ。
また、長年ジョ-ジアを牽引し、この試合を最後に代表を引退するであろうFlankerマムカ・ゴルゴゼに拍手を送りたい。
ウェールズ 35 – 13 ウルグアイ
会場
熊本県民総合運動公園陸上競技場
2019年10月13日(日)
観客数 27,317人
試合結果
勝ち点 5
リ-・ハーフペニ-
試合内容
プ-ルDの最終戦となるウェ-ルズ対ウルグアイの試合が、こちらも熊本での最後の試合となる熊本県民総合運動公園陸上競技場で行われた。
この試合引き分け以上でプールDでの1位突破が決まるウェールズは、中3日というタイトスケジュールの影響と決勝トーナメントを見据えて前節から初出場を含め先発メンバ-13人を大幅に入れ替えて試合に臨んだ。
一方、ウルグアイはこの試合に勝利すると2023年フランス大会の出場権を獲得できる3位が決まる上、中7日のスケジュールによりベストメンバ-を組むことが出来、コンデションとモチベ-ションは最高に近い状態だった。
気温23℃、風が強いスタジアムコンデションの中、前半が開始される。
序盤から試合を優勢に進めるウェールズは、ワイドに展開する攻撃で敵陣深く攻め込むが自分たちのハンドリングエラ-が目立ち、チャンスを潰す。
ウルグアイは粘り強いディフェンスで得点を与えていなかったが8分のウェールズボールのスクラムから試合が動く。
スクラムで完全に崩したウェールズは、相手反則から敵陣深くに入り込むと敵陣ラインアウトからショ-トサイドに展開し、トライを挙げたかに見えたが僅かにタッチに出て先制トライならず。
しかし、その前のウルグアイのオフサイドの反則からウェールズの猛攻が続くとウルグアイは反則を連発する。
それでもギリギリで凌いだが16分、ウェールズは更に反則を繰り返すウルグアイに対して、アドバンテ-ジの余裕を活かしてFWで前進を繰り返し、最後はPropニッキ-・スミスが押し込んで開始から16分でようやく先制トライを挙げる。
このトライで地力に勝るウェールズがリードを広げるかに思えたが、ウルグアイが着実にゲインする攻撃を展開すると21分、ウェールズの反則からペナルティゴ-ルを決めて3-7に縮めるとウェールズのアタックでのミスや反則によるトライ取り消し、自分たちの粘り強いディフェンスで前半終盤を迎えると38分、粘り強い攻撃からウェールズの反則を誘うとペナルティゴ-ルを決めて6-7の1点差として前半終了。
ウルグアイの大健闘で終わった前半に対して、ウェールズはミスや若さから上手くいかない展開にイライラし、ちぐはぐな試合内容でした。
ロースコアの展開はウルグアイにとってチャンスと言えるでしょう。
後半開始早々、ウルグアイの反則からペナルティゴ-ルを狙ったウェールズ。
決まらなかったものの前半の雑な試合展開から、メンタルも含めてしっかり修正してきたことが見えた。
粘りのディフェンス(怒涛のタックルの繰り返し)で何とか攻撃を凌いできたウルグアイだったが、48分、反則から自陣深くのラインアウトを与え、ウェールズFWにゴ-ル前まで押し込まれるとサイドに大きく展開され、Wingジョシュ・アダムスにトライを決められ追加点を許す。
その後はウェールズの猛攻をウルグアイが懸命に凌ぐ展開が続き、得点は動かないものの疲れから徐々に規律を守れなくなったウルグアイは反則を連発し、Flankerサンティアゴ・シベッタがイエローカード「シンビン」で10分間の一時退場。
14人になり苦しい状況に追い込まれたウルグアイは、直後の自陣5mのラインアウトからモ-ルで押し込まれ最後は反則からペナルティトライを献上し、6-21と大きくリ-ドを許す。
しかし、ウルグアイも粘りを見せ、敵陣5mラインアウトからこの試合初めてのビッグチャンスを掴むと、FWで12のフェ-ズを重ね、最後はHookerヘルマン・ケスレルが飛び込みトライを挙げ点差を縮める。
しかし、ウェールズは73分にラインアウトからサイドに展開すると、最後は途中出場のSHトモス・ウィリアムズが抜け出し4つ目のトライ。
BPも獲得した。追い上げムードのウルグアイに大きいダメ-ジを与えるトライとなった。
勝敗は決したがインジュリ-タイムになっても攻めるウェールズは80分+4分、反則後タップキックからすぐプレ-を始めたWingガレス・デイヴィスがセンタ-ライン付近から一気に突破してそのまま中央にトライ。
試合を終わらせず最後まで戦い続けた選手たちを、スタジアムの大観衆はスタンディングオベーションで称え盛大な拍手が送られた。
結果は35-13でウェールズが勝利しプ-ルDを1位で突破した。
ウェールズは3つのスロ-フォア-ドでトライが取り消しになるなどミスが目立ったが最低限の結果は得た。
決勝トーナメントでは先発メンバ-、フィジカル、メンタルあらゆる面でギアを挙げてくるでしょう。
ウルグアイは5位という結果に終わりましたが、格上のフィジ-を破るなど大会を通して素晴らしい成果を挙げたと思う。
フィットネス、個人スキルは高いものがありチ-ムとしての規律、セットピ-スの安定が強化されれば4年後は楽しみなチ-ムとして期待したい。
熊本での最終戦は素晴しい試合だったのではないでしょうか。
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