全仏オープンテニス2020 錦織圭、大坂なおみも参戦!新型コロナにより9月に延期!テレビ放送予定と試合結果

ATP全仏オープン テニス
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2020年9月27日(日)~10月11日(日)にかけてフランス・パリにあるスタッド・ローラン・ギャロスで開催される2020年シーズン最後のグランドスラム「全仏オープンテニス」の大会概要、大会日程(スケジュール)、出場選手一覧、テレビ放送予定を紹介します。

(2020.10.11)
女子シングルス決勝はイガ・シフィオンテクが圧勝で全仏オープン初優勝、グランドスラム初タイトルを手にした。

(2020.10.8)
女子シングルス決勝はイガ・シフィオンテク vs ソフィア・ケニンの対戦となりました。

(2020.10.8)
男女シングルス・ベスト4が出揃う。

(2020.10.7)
男女シングルス・ベスト8が出揃う。

(2020.10.4)
いよいよ2週目に突入。男女シングルス・ベスト16が出揃う。

(2020.10.2)
日比野菜緒も残念ながら2回戦敗退。

(2020.10.1)
錦織圭、西岡良仁ともに残念ながら2回戦敗退。

(2020.9.30)
日比野菜緒が2回戦進出。土居美咲、内山靖崇は1回戦敗退。
【地上波】テレビ東京の放送予定を更新しました。

(2020.9.28)
錦織圭、西岡良仁が2回戦進出。杉田祐一は1回戦敗退。

(2020.9.27)
錦織圭、大会1日目の第2試合に登場

(2020.9.26)
【地上波】テレビ東京の放送予定を更新しました。

(2020.9.26)
男女シングルス各128名の出場選手一覧を掲載しました。


(2020.9.25)
奈良くるみ、日比 万葉、内藤祐希も予選敗退となりました。

(2020.9.24)
ダニエル太郎、添田豪も予選敗退となりました。

(2020.9.23)
伊藤竜馬、綿貫陽介、村松 千裕が予選敗退となりました。

(2020.9.16)
WOWOWの放送時間を更新しました。


(2020.7.6)
全仏オープンテニスは観客を入れての開催を発表。詳細については下記を参照してください。

(2020.6.18)

全仏オープンテニスが9月27日~10月11日に開催されることが正式決定しました。

(2020.3.18)
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により9月20日~10月4日に日程が変更されました。(暫定)
 
【日本人出場予定選手】(男女シングルス)
《男子》
 錦織圭、西岡良仁、杉田祐一、内山靖崇、(ダニエル太郎、添田豪、伊藤竜馬、綿貫陽介、守屋宏紀)
《女子》
 土居美咲、日比野菜緒、(奈良くるみ、日比 万葉、内藤祐希、村松 千裕)

()内の選手は予選からの出場となります。勝ち揚げって本戦出場を決めてほしい。

※赤文字は、予選敗退になった選手
 
【主な欠場選手】(男女シングルス)
《男子》
 ロジャー・フェデラ-(WR4位)、ニック・キリオス(WR42位)
《女子》
 アシュリー・バーティ(WR1位)、大坂なおみ(WR3位)、ビアンカ・アンドレースク(WR7位)

()内は世界ランキング
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全仏オープンテニス

フランスの首都パリにて毎年5月下旬から6月上旬にかけて開催されるテニスの4大大会グランドスラムの1つです。特徴はグランドスラム唯一のレッド・クレイ(赤土)コートのサーフェスが採用されていることによる球足の遅さにあります。他の大会とは違い長時間の戦いとなるため、戦術の多彩さ、フィジカル及びメンタルのタフさが要求されます。

クレイキングと言われるラファエル・ナダルが大会4連覇を含む全仏オープンテニス通算13勝目を挙げるのか、2年連続(2018年、2019年)準優勝で2020年全豪オープンテニスでも準優勝し、躍進著しいドミニク・ティームが初タイトルを掴むか、見どころ満載です。怪我から復帰した錦織圭の活躍にも期待がかかります。また、女子では大坂なおみが今大会を制するとキャリア・グランドスラムに王手がかかります。

また、今大会は新型コロナウイルスの影響のなか、人数制限付きで観客を動員することが発表されています。

【人数制限付きで観客動員】
 ■1日1,000人までの観客動員か可能
 ■男女シングルス予選を実施(無観客)
 ■男女ダブルスのドローは通常の64に設定
 ■ジュニア部門の実施
ツアー再開後の超過密日程のなか行われる今シーズン最後となるグランドスラムのタイトルをかけ熾烈な戦いが繰り広げられるでしょう。
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全仏オープンテニス 開催会場

【フランス・パリ】
スタッド・ローラン・ギャロス/Stade Roland Garros

パリ近郊のブローニュの森の南の端に隣接するスタッド・ローラン・ギャロス。コート・フィリップ・シャトリエ(センターコート)、コート・スザンヌ・ランラン(準センターコート)、コート・シモーヌ・マチューを含む24面のコートで形成されている。近くには競馬の凱旋門賞で知られるロンシャン競馬場がある。(ブローニュの森の西の端)

全仏オープンテニス スケジュール

2020年9月27日(日)~10月11日(日)

男女シングルス

日にち   男子 女子
9/27() 第1日 1回戦 1回戦
9/28(月) 第2日 1回戦 1回戦
9/29(火) 第3日 1回戦 1回戦
9/30(水) 第4日 2回戦 2回戦
10/1(木) 第5日 2回戦 2回戦
10/2(金) 第6日 3回戦 3回戦
10/3() 第7日 3回戦 3回戦
10/4() 第8日 4回戦 4回戦
10/5(月) 第9日 4回戦 4回戦
10/6(火) 第10日 準々決勝 準々決勝
10/7(水) 第11日 準々決勝 準々決勝
10/8(木) 第12日   準決勝
10/9(金) 第13日 準決勝  
10/10() 第14日   決勝
10/11() 第15日 決勝  

全仏オープンテニス 賞金

大会賞金総額 €38,000,000

【男女シングルス賞金】
優勝 €1,600,000
準優勝 €850,000
ベスト4 €425,250
ベスト8 €283,500
ベスト16 €189,000
3回戦 €126,000
2回戦 €84,000
1回戦 €60,000
 

出場選手一覧

最終エントリーされた男子シングルス128名の出場選手はPDFをご覧ください。

最終エントリーされた女子シングルス128名の出場選手はPDFをご覧ください。

注目選手

男子シングルス

※選手情報及び世界ランキングは2020年9月21日時点
※PRIZE MONEYは2020年9月28日時点

ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)
世界ランキング 1位
国籍:セルビア
生年月日:1987年5月22日(33歳)
身長:188.0cm
体重:77.1kg

① ATPツアー:81勝(シングルス)

② グランドスラム:17勝
 ・全豪オープン:8勝
 ・全仏オープン:1勝
 ・ウィンブルドン:5勝
 ・全米オープン:3勝

③ ATP FINALS:4回(2012,2013,2014,2015)

④ PRIZE MONEY:$144,159,599(Singles & Doubles)

リタ-ンゲ-ムで見せる圧倒的な力と戦術におけるドロップショットの効果、状況の変化にも対応可能な強靭なメンタル、経験に加えネットプレ-など新しいことにも挑戦し進化し続ける世界最高のオ-ルラウンダ-。ベテランの域に達しても尚、体のケアは十分で戦いへのアプロ-チも少しずつ変えているし新しいプレ-を取り入れて進化している。近年は特にサーブ&ボレ-も見せ、下がって守れるし攻撃も出来るようになっている。優勝候補筆頭で圧倒的優位な状況で迎えた全米オープンでは序盤から好調を維持していたが、4回戦でまさかの失格(不用意に後方に打ったボールが線審を直撃した)での敗退となった。過密日程の中、場所を欧州に移し、前哨戦となったローマでのイタリア国際で強さを見せつけて優勝。2020年シーズンも圧倒的な強さを見せつけている。好調を維持したまま迎える全仏オープンのタフマッチをどの様に攻略し、2度目のタイトルに繋げていくのか非常に楽しみです。

ラファエル・ナダル(Rafael Nadal)
世界ランキング 2位
国籍:スペイン
生年月日:1986年6月3日(34歳)
身長:185.4cm
体重:84.8kg

① ATPツアー:85勝(シングルス)

② グランドスラム:19勝
 ・全豪オープン:1勝
 ・全仏オープン:12勝
 ・ウィンブルドン:2勝
 ・全米オープン:4勝

③ ATP FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$121,044,734(Singles & Doubles)

強烈なトップスピンのショットと驚異的なフットワークを活かし、勝つために最善の努力をし、常にベストを尽くすことが出来るフィジカルとメンタルを持ち合わせ、長く男子テニス界のトップを走り続けるクレイキング。近年は特にサーブ&ボレ-も積極的に取り入れ、更なる進化を求めている。連覇のかかった全米オープンを回避して自身4度目となる4連覇に標準を合わせ13度目の栄冠を目指してきたが、長期中断後の前哨戦となったローマでのイタリア国際でミスを連発し、まさかの準決勝敗退と不安が残る。19歳で初出場初優勝の快挙を達成した全仏オープンは優勝候補の大本命である。

また、男子の現役選手で唯一ゴールデンスラムを達成している。

ゴールデンスラム:すべてのグランドスラムとオリンピック金メダルを手にすること

ドミニク・ティーム(Dominic Thiem)
世界ランキング 3位
国籍:オーストリア
生年月日:1993年9月3日(27歳)
身長:185.4cm
体重:78.9kg

① ATPツアー:17勝(シングルス)

② グランドスラム:0勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:1勝

③ ATP FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$26,917,393(Singles & Doubles)

近年、急速に力を付けてきている中堅の1人。大きなテイクバックから放たれる強烈なフォアハンドと多彩なショットを打ち分ける片手バックハンドは相手にとって脅威となる。フィジカルトレーニングも順調に進められているため、5セットのフルセットマッチにも十分に対応できる体力を持ち合わせている。2020年は、1月の全豪オープンで準優勝、8月の全米オープンでグランドスラムで悲願の初タイトル獲得と絶好調。今大会は2018年、2019年と2年連続準優勝と相性が良いだけに全仏オープン初制覇に向けて準備は整っている。ビッグタイトルを獲得したことで更なる段階へ進んだだけに注目です。

ダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)
世界ランキング 5位
国籍:ロシア
生年月日:1996年2月11日(24歳)
身長:198.1cm
体重:82.6kg

① ATPツアー:7勝(シングルス)

② グランドスラム:0勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:0勝

③ ATP FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$12,144,881(Singles & Doubles)

2019年全米オープン準優勝の実績を持つ期待の選手。大きなテイクバックから繰り出される正確なフォアのショットとバックハンドは素晴しく、特にストレートへのショットは正確です。体格に似合わず、コートの後ろから追いつく足の速いフットワークも持ち合わせており、試合によって我慢強く、とても大人しい性格を見せる一方で、感情の起伏を前面に出すという一面もあり、裏表がありすぎるが、良くも悪くも他人を気にせず、自分を貫く個性的なプレーとパフォーマンスが魅力である。8月に行われた全米オープンでも初のベスト4に入るなど急速に力をつけてきた。全仏オープンとの相性は良くはないが上位進出の可能性は十分に感じられる。

ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas)
世界ランキング 6位
国籍:ギリシャ
生年月日:1998年8月12日(22歳)
身長:193.0cm
体重:88.9kg

① ATPツアー:5勝(シングルス)

② グランドスラム:0勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:0勝

③ ATP FINALS:1回(2019)

④ PRIZE MONEY:$11,650,067(Singles & Doubles)

2018年ネクスト・ジェネレーション・ATPファイナルズを制し、次世代のNo.1候補として期待される中、2019年にはATPファイナルズに初出場を果たし準決勝でロジャー・フェデラーを下すと、その勢いのまま初優勝を飾る。プレ-の特徴はフォアハンドを軸にオールラウンドに試合を展開する。全体的なクオリティの高さが際立つ。ツアー再開後初戦はベスト4に入ったが、全米オープンではまさかの3回戦敗退、場所を欧州に移し、前哨戦となったローマでのイタリア国際でも2回戦敗退といまいち調子に乗れていなかったが、直前のハンブルグ・ヨーロピアン・オープンで準優勝と調子を上げている。2019年(4回戦敗退)以上の成績を収められるか注目したい。

アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)
世界ランキング 7位
国籍:ドイツ
生年月日:1997年4月20日(23歳)
身長:198.1cm
体重:89.8kg

① ATPツアー:11勝(シングルス)

② グランドスラム:0勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:0勝

③ ATP FINALS:1回(2018)

④ PRIZE MONEY:$22,561,920(Singles & Doubles)

これまでATP Masters1000で3勝、ATP FINALSで1勝と素晴らしい成績を収めてきた若手のホープ。プレーの特徴は、ベースラインでのプレーを軸としたストロークプレーヤーです。フォアハンドのクロスや相手ベースライン深く打ち返す正確なショット、長身で手足の長さを活かした守備力は素晴しい。一方でダブルフォルトの多さが目立つサービスに不安が残ります。2019年には少し調子を落としていたが、2020年は復調の兆しが見えてきている。再開後もベスト16と全米オープンで初のファイナル(惜しくも準優勝)を経験するなど調子も上がってきている。2020年シーズン躍進を見せる23歳が2018年、2019年と2年連続準々決勝に進出している相性の良い今大会で初のグランドスラムのタイトル獲得なるか注目です。

マッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini)
世界ランキング 8位
国籍:イタリア
生年月日:1996年4月12日(24歳)
身長:195.6cm
体重:94.8kg

① ATPツアー:3勝(シングルス)

② グランドスラム:0勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:0勝

③ ATP FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$4,830,916(Singles & Doubles)

195.6cmの恵まれた体格から繰り出される200km/hを超えるサーブと力強いフォアハンド、体格とは裏腹にスピードを活かしたフットワークの速さを武器に2016年10月17日時点(プロ2年目)で883位だった世界ランキングが2017年10月16日には120位に上昇、更に2019年には初のトップ10入りし、ATPファイナルズ出場を果たした。特に2019年シ-ズン(2019年全米オ-プンではベスト4に進出し、イタリア男子テニス42年ぶりの快挙を成し遂げる。更にプロ転向からわずか5年でATPファイナルズ出場を果たす。)から2020年シ-ズンにかけて大きな飛躍を遂げたイタリアの注目選手。強さの源ともなっているテニスに対するひたむきな姿勢は今後、更なる飛躍の大きなアドバンテージとなるでしょう。プライベ-トでは女子テニスのアイラ・トムリャノビッチと交際がスタ-ト。充実な時間を過ごしている。ツアー再開後の初戦では3回戦、2019年全米オープンではベスト4に入ったが、2020年は4回戦敗退と今いち波に乗れていな感じはあるが、今大会もグランドスラム初優勝の期待がかかる1人として注目です。

錦織 圭(Kei Nishikori)
世界ランキング 35位
国籍:日本
生年月日:1989年12月29日(30歳)
身長:177.8cm
体重:73.0kg

① ATPツアー:12勝(シングルス)

② グランドスラム:0勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:0勝

③ ATP FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$23,915,278(Singles & Doubles)

日本男子テニス界が誇る世界的テニスプレーヤー。2014年には全米オープン準優勝に輝くなど日本選手において数多くの偉業を達成している。特徴は、ベースラインでのプレーを軸としたストロークプレーヤーです。フォアハンド・バックハンドともにクオリティが高く、バックハンドでのダウン・ザ・ラインは素晴しい。特にリターンゲームの強さと戦術におけるグレバー(頭の良さ)なプレーは世界トップクラスを誇る。近年は、不安要素でもあるサーブの質の強化と説教的なネットプレーへのスタイルの改善に取り組んでいる。ハードコートのイメージが強い錦織圭ですが、以外にクレイコートでの勝率が1番良く、ハードコート、グラスコ-トと勝率が悪くなっている。右ひじの手術による長期離脱から約1年ぶりの復帰3戦は、1勝をあげたものの1回戦、2回戦、1回戦敗退と厳しい戦いが続いています。今大会も厳しい戦いが予想されますが、頑張ってほしいです。

 

女子シングルス

※選手情報及び世界ランキングは2020年9月21日時点
※PRIZE MONEYは2020年9月28日時点

シモナ・ハレプ(Simona Halep)
世界ランキング 2位
国籍:ルーマニア
生年月日:1991年9月27日(29歳)
身長:167.6cm
体重:非公開

① WTAツアー:22勝(シングルス)

② グランドスラム:2勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:1勝
 ・ウィンブルドン:1勝
 ・全米オープン:0勝

③ WTA FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$36,837,011(Singles & Doubles)

2011年から頭角を現わし、2014年シーズンの全豪オープン・ベスト8、全仏オープン・優勝、ウィンブルドン・ベスト4、WTAファイナルズ準優勝と一気にトップへと駆け上がった。以来、ツアー21勝、グランドスラム2勝と素晴らしい活躍を成し遂げている。プレーの特徴は、フットワークとフィジカルを活かし、粘り強くベースラインを走り回り、チャンスで正確なショットを繰り出すプレースタイル。更にテニスに対して、とにかくストイックな性格であることも特徴の1つです。ツアー再開後は全米オープンを回避してプラハ・オープン、前哨戦のイタリア国際を優勝し万全な状態で全仏オープンに挑む。2014年・2017年準優勝、2018年優勝とクレイで強さを誇る。相性が最も良いだけに優勝候補筆頭と言って良いでしょう。

カロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova)
世界ランキング 4位
国籍:チェコ
生年月日:1992年3月21日(28歳)
身長:185.4cm
体重:非公開

① WTAツアー:16勝(シングルス)

② グランドスラム:0勝
 ・全豪オープン:0勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:0勝

③ WTA FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$20,111,889(Singles & Doubles)

 

ソフィア・ケニン(Sofia Kenin)
世界ランキング 5位
国籍:アメリカ
生年月日:1998年11月14日(21歳)
身長:170.2cm
体重:非公開

① WTAツアー:5勝(シングルス)

② グランドスラム:1勝
 ・全豪オープン:1勝
 ・全仏オープン:0勝
 ・ウィンブルドン:0勝
 ・全米オープン:0勝

③ WTA FINALS:0回

④ PRIZE MONEY:$6,224,905(Singles & Doubles)

2020年全豪オープンを制覇して一気にトップ10入りし、現在最も勢いに乗っている21歳の新星。試合の中での状況判断と修正能力は素晴しい。一方で一球一球に気合を前面に押し出すファイタ-であるにもかかわらず得意のドロップショットや緩急を織り交ぜた多彩な攻撃で相手のリズムを崩すなどプレ-は冷静である。戦い方にも幅がありドロップショットや相手の隙を見て上手くロブショットを打つなど攻守の切り替えが上手く、素晴らしいディフェンス力とこれらを支えるフィジカルの強さ、強靭なメンタル、高い集中力と次のプレ-を想定したフットワ-クを活かした戦術眼を持っている。もともと得意のクレイコートで2つ目のグランドスラム・タイトルに挑む。

 

全仏オープンテニスのテレビ放送

WOWOW、が連日生中継放送!!
地上波テレビ放送はテレビ東京系例にて連日放送!!

※日本との時差は7時間

【地上波】 テレビ東京 

男女シングルス決勝 地上波独占放送!

9月28日(月) 男子シングルス1回戦

  • 3:05~ 錦織圭 vs D.エバンズ
    ※一部地域を除く

10月1日(木) 男子シングルス1回戦

  • 2:18~ 錦織圭 vs S.トラバグリア
    ※一部地域を除く

10月2日(金) 女子シングルス2回戦

  • 1:00~ 日比野菜緒 vs O.ジャバー
    ※一部地域を除く

10月11日(日) 女子シングルス決勝

  • 3:15~

10月12日(月) 男子シングルス決勝

  • 3:10~

■ハイライト

 9月28日(月) 2:35~3:05
 9月29日(火) 0:12~1:00
 9月30日(水) 0:12~1:00
 10月1日(木) 1:58~2:18
 10月2日(金) 0:12~1:00
 10月3日(土) 2:00~2:30
 10月4日(日) 0:50~1:20
 10月5日(月) 1:35~2:05
 10月6日(火) 0:12~1:00
 10月7日(水) 2:35~2:55
 10月8日(木) 1:58~2:18
 10月10日(土) 3:00~3:20

【BS放送】WOWOW 

全試合生中継!!※日本時間

WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信

9月27日(日) 第1日 男女シングルス1回戦

  • 17:30〜 プライム
  • 22:00~ プライム
    終了時間変更の場合あり

9月28日(月) 第2日 男女シングルス1回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

9月29日(火) 第3日 男女シングルス1回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

9月30日(水) 第4日 男女シングルス2回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月1日(木) 第5日 男女シングルス2回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月2日(金) 第6日 男女シングルス3回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月3日(土) 第7日 男女シングルス3回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月4日(日) 第8日 男女シングルス4回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月5日(月) 第9日 男女シングルス4回戦

  • 17:50~ ライブ
  • 24:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月6日(火) 第10日 男女シングルス準々決勝

  • 18:50~ ライブ
  • 23:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月7日(水) 第11日 男女シングルス準々決勝

  • 18:50~ ライブ
  • 23:00~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月8日(木) 第12日 女子シングルス準決勝

  • 21:50~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月9日(金) 第13日 男子シングルス準決勝

  • 21:30~ ライブ
    ※終了時間変更の場合あり

10月10日(土) 第14日女子シングルス決勝/男子ダブルス決勝

  • 21:45~ プライム
    ※終了時間変更の場合あり

10月11日(日) 車いす男女シングルス決勝

  • 16:30~ ライブ(録画)

10月11日(日) 最終日 女子ダブルス決勝

  • 18:30~ ライブ

10月11日(日) 最終日 男子シングルス決勝

  • 21:45~ プライム
    ※終了時間変更の場合あり

10月16日(金) 女子シングルス決勝

  • 8:30~ ライブ(録画)

10月16日(金) 男子シングルス決勝

  • 10:30~ ライブ(録画)

全仏オープンテニス 試合結果

男子シングルス

男子シングルス ドロー

※世界ランキングは2020年9月21日時点

全仏オープン 男子ドロー

シングルスドロー表のPDFはこちら

 

1回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 3 4 F
34 D.エバンス[32] 6 1 6 4
35 錦織 圭 1 6 7 1 6
復帰直後の為、本来のプレーから程遠い錦織圭と初シードとなったD.エバンスの対戦は、第1セットからミスを連発する錦織圭は1-6で落とすが、第2、第3セットと本来の長いラリーから徐々にリズムと感覚を取り戻しセットカウント2-1とリード。第4セットはD.エバンスが取り勝負はファイナルセットに突入すると最後まで粘り強いプレーを見せた錦織圭がセットカウント3-2で第32シードのD.エバンスを下して、2019年全米オープン以来となるグランドスラム2回戦進出を決めた。

 

WR Player 1 2 3 4 F
74 J.シンネル 7 6 6
12 D.ゴファン[11] 5 0 3
2019年ネクスト・ジェネレーション・ATPファイナルズを制し、ATP最優秀新人賞に輝いた次世代のNo.1候補として期待される19歳J.シンネルと第12シードのD.ゴファンの対戦は、J.シンネルが長身を活かしたサ-ビスとスム-ズな動きの良さと質の高いバックハンド(コース・重さ)を武器に第12シードのD.ゴファンを圧倒。第1セットからミスによって調子の上がらないD.ゴファンをしりめに接戦を制すと、第2、第3セットもJ.シンネルが奪い、セットカウント3-0のストレートで第12シードのD.ゴファンを破った。2020年2月のロッテルダムで行われた【ATP500】ABNアムロ世界テニス・トーナメントに次いでD.ゴファンから勝利を手にした。これでイタリア国際でのS.チチパスと世界ランキング上位を次々に破る快進撃を展開し今後も楽しみです。

 

WR Player 1 2 3 4 F
51 西岡 良仁 7 6 6
21 F.オジェ=アリアシム[19] 5 3 3

巧みな戦術とクレバーなプレーを見せる日本の西岡良仁と今大会初出場の第19シードでサーブを軸としたフォアハンドの展開力を活かした若手期待のF.オジェ=アリアシムの対戦となった第1セットは強烈なサーブとフォアハンドで攻めるF.オジェ=アリアシムとクレバーなプレーを見せる西岡良仁がお互いに持ち味を出した展開から徐々に西岡良仁が主導権を握り7-5で先取すると、第2セットも粘り強いプレーからプレッシャーをかけてくる西岡良仁に対してミスを連発するF.オジェ=アリアシムをしりめに4ゲームを連取する見事な試合運びを見せ、西岡良仁が6-3で第2セットもとる。第3セットに入っても粘りのプレーと高い戦術能力でF.オジェ=アリアシムのミスを引き出し6-3でとりセットカウント3-0の完勝で2回戦進出を決めた。経験の差が大きく出たこの試合は巧みな戦術と試合巧者ぶりを発揮した西岡良仁がグランドスラム初のストレート勝ちを収めた。

 

WR Player 1 2 3 4 F
30 C.ルード[28] 6 6 6
93 杉田 祐一 1 3 1

世界ランキング30位第28シードのC.ルードと日本の杉田祐一の対戦は、前哨戦となる2大会で共に準決勝まで進出し好調を維持しているクレイコートを得意としているC.ルードが強烈なサーブと力強いストロークを武器に序盤から杉田祐一を圧倒。第1セットを6-1で先取すると、続く第2、第3セットも6-3、6-1と杉田祐一を寄せ付けず完勝し、2回戦進出を決めた。

 

WR Player 1 2 3 4 F
94 内山 靖崇 2 3 5
86 A.バラージュ 6 6 7

初対戦となる日本の内山靖崇とハンガリーの32歳A.バラージュの対戦は、A.バラージュが試合序盤から内山靖崇を圧倒。第1セットを6-2で先取する。続く第2セットも6-3で取ると、第3セットも最後まで粘りを見せる内山靖崇を7-5で振り切りセットカウント3-0のストレートで完勝、初の本戦勝利で2回戦進出を決めた。内山靖崇の本戦初勝利は次回にお預けとなった。

 

過密日程の影響なのかクレイコートへの対応の難しさから第4シードD.メドベージェフ、第8シードG.モンフィス、第11シードD.ゴファン、第14シードF.フォニーニと言った上位シード勢の敗退が目立った。
 
2回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 3 4 F
239 H.ガストン(WC) 6 7 3 6
51 西岡 良仁 4 6⁴ 6 2

1回戦をほぼ完璧な内容で勝ち上がった西岡 良仁と地元フランス期待の若手20歳のH.ガストンというお互いにレフティで似たようなプレースタイルを持つ両者の初対戦となった2回戦は、第1セットから得意のドロップショットを含めた効果的な戦術を披露したH.ガストンの前に4-6でセットを落とした西岡良仁は第2セットに入っても、H.ガストンの巧みな戦術とショットに苦しみ、2度のセットポイントを活かすことが出来ず、結果としてフラストレーションを溜め込み本来の冷静さを保てずタイブレークの末、6-7でこのセットも落とし2セットダウンとなる。第3セットに入り、再三のブレークポイントを活かせなかった西岡良仁が5ゲーム目にH.ガストンのまさかの2回連続のスマッシュミスによりブレークに成功6-3でこのセットを取り返すが、この試合はH.ガストンの緩急をつけたプレー、警戒していた精度の高いドロップショットの前に完全に圧倒され、2-6で第4セットを落とすとセットカウント1-3でH.ガストンに完敗した。

 

WR Player 1 2 3 4 F
35 錦織 圭 4 6 6⁷ 6 2
73 S.トラバグリア 6 2 7⁹ 4 6

初対戦となった両者の戦いは、第1セットは第1ゲームでいきなり錦織圭のサービスをブレークしたS.トラバグリアが6-4で先取した。第1セットはサービスゲームで苦労し、S.トラバグリアに楽にプレーさせゲームを落とす形となった錦織圭だがストローク戦では徐々に精度が上がってきて、第2セットに入ると3ゲーム目に先にブレークに成功するとショットの精度、コース・球質の読みが良くなり主導権を掴んで6-2で取り返す。第3セットは一進一退の攻防の中、最後はコードボールという不運も重なりタイブレークの末7-6でS.トラバグリアが制する。第4セットに入り、5ゲーム目にブレークした錦織圭は単調にならない試合運びを展開し4ゲーム目から4ゲームを連取し6-4でこのセットを取り、2-2のイーブンに持ち込んだ。2試合連続のフルセットマッチを強いられた錦織圭は長期離脱からの復帰、第4セットでのメディカルタイムアウトと体力的にも厳しく、最後までフォアハンドの威力と動きが落ちなかったS.トラバグリアに6-2で押し切られセットカウント2-3で敗れ、3回戦進出はならなかった。

 

上位シードが順当に3回戦進出を決めている中で、好調を維持していた第9シードD.シャポバロフが2回戦で大会を終えた。また、19歳のJ.シンネルや20歳のS.コルダといった若手の躍進も目立った。
 
3回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 3 4 F
30 C.ルード[28] 4 3 1
3 D.ティーム[3] 6 6 6

2年連続準優勝と2020年全米オープンを制し、グランドスラム初タイトルを手にした第3シードのD.ティームとイタリア国際ベスト4、ハンブルグ大会ベスト8とクレイコートと得意としている好調のC.ルードの対戦は、C.ルードがセットを取るチャンスが多かったが、D.ティームはバリエーション豊かな戦術とショットで要所を抑え6-4で第1セットを先取すると、第2セットも強力なストロークとフットワークで粘りを見せるC.ルードを相手に6-3で取り2セットアップとする。しり上がりに調子を上げたD.ティームが第3セットも新鋭のC.ルードを寄せ付けず6-1で取り、セットカウント3-0のストレートでベスト16進出を決めた。

 

WR Player 1 2 3 4 F
73 S.トラバグリア 1 4 0
2 R.ナダル[2] 6 6 6

全仏オープン13回目、グランドスラム通算タイトル20回目の優勝を目指すR.ナダルと2回戦で日本の錦織圭に勝利したイタリアの28歳S.トラバグリアの対戦は、ここまで順当に勝ち上がってきたR.ナダルが力の差を見せつけ6-1と僅か23分で第1セットを先取すると、第2セットも6-4、第3セットは6-0とS.トラバグリアを寄せ付けす3-0のストレートで3回戦進出を決めた。R.ナダルは1度も主導権を渡すことなく盤石の試合運びを見せ1時間35分で勝利した。

 

WR Player 1 2 3 4 F
1 N.ジョコビッチ[1] 6 6 6
152 D.E.ガラン[LL] 0 3 2

今大会第1シードのN.ジョコビッチとラッキールーザーとして3回戦まで勝ち上がってきたD.E.ガランの対戦は、ここまで順当に勝ち上がってきたN.ジョコビッチが完璧なプレーを見せ、第1セットを6-0で先取すると、雨による中断があったものの試合の流れは変わることなく第2セットも6-3でN.ジョコビッチが取る。第3セットも6-2をしたN.ジョコビッチがセットカウント3-0のストレートで勝利し、全仏オープン71勝目、11年連続ベスト16進出を決めた。

 

上位シードがほぼ順当に4回戦進出を決めている中で、予選から勝ち上がったD.アルトマイヤー、フランス期待のH.ガストン、19歳のJ.シンネル、20歳のS.コルダといった若手も4回戦に進出した。
 
4回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 3 4 F
7 A.ズベレフ[6] 3 3 6 3
74 J.シンネル 6 6 4 6

2019年ネクスト・ジェネレーション・ATPファイナルズを制し、ATP最優秀新人賞に輝いた次世代のNo.1候補として期待される19歳J.シンネルと2020年全米オープン準優勝の第6シードのA.ズベレフの対戦は、J.シンネルが長身を活かしたサ-ビスとスム-ズな動きの良さと質の高いバックハンド(コース・重さ)を武器にベースラインから下がることなく積極的なプレーを見せ、第6シードのA.ズベレフに対抗。第1セットを6-3で先取すると、第2セットも6-3でJ.シンネルが奪い、セットカウント2-0とする。全米オープン準優勝から過密日程と1回戦からクレイコートへの調整不足が見られていたA.ズベレフも第3セットを6-4で奪い返すものの、若いJ.シンネルの勢いの前に第4セットを3-6で落とし、セットカウント3-1でJ.シンネルが初のベスト8進出を決めた。全仏オープンで初出場でベスト8進出を果たしたのは当時19歳のR.ナダル以来となる。準々決勝の対戦相手はそのR.ナダルであり注目です。

 

WR Player 1 2 3 4 F
239 H.ガストン(WC) 4 4 7 6 3
3 D.ティーム[3] 6 6 5 3 6

ワイルドカードでの出場の地元フランス期待の若手20歳のH.ガストンとここまで順調に勝ち上がってきた第3シードのD.ティームの対戦となった4回戦は、風のある中、第1セットからH.ガストンが積極的に仕掛ける展開を見せるが、雨による中断を挟んで屋根が締まりプレーコンディションが変化する(風の影響がなくなる)とD.ティームが1ブレークし6-4で先取する。第2セットに入って、更にギアを上げたD.ティームはH.ガストンの揺さぶりに対して自分のプレーで冷静に対応。6-4で取り2セットアップとする。後がなくなったH.ガストンは得意のドロップショットからペースを掴み、スライス、ムーンボールなど多彩なショットでD.ティームを翻弄し7-5で奪い返すと、第4セットもパワーに対して技で応戦するH.ガストンが6-3で取り試合はファイナルセットに突入する。ファイナルセットも接戦になったがD.ティームが辛くも勝利しベスト8進出を決めた。最後まで素晴しいプレーを見せたH.ガストンだったが1歩及ばず4回戦で姿を消すこととなったが、今大会、最も旋風を起こした1人だった。

 

WR Player 1 2 3 4 F
19 G.ディミトロフ[18] 3 6⁹ 2
6 S.チチパス[5] 6 7¹¹ 6

2017年ATPファイナルズを制した第18シードのG.ディミトロフと2019年ATPファイナルズを制した第5シードのS.チチパスという注目のカードとなった4回戦は、第1セットからパワフルでダイナミックなプレーをするS.チチパスが3ゲームを連取し波に乗り6-3で先取する。第2セットに入ると、第1セット終盤から持ち味の多彩なショットで主導権を取りつつあったG.ディミトロフとS.チチパスが互いに譲らずタイブレークに突入する。ここでもお互い譲らないままの展開が続くが最後はG.ディミトロフがネットにかけてS.チチパスが7-6で取る。第3セットは波に乗るS.チチパスが3ゲームを取りリードすると最後は、G.ディミトロフのサービスゲームをブレークしたS.チチパスが6-2でとり、セットカウント3-0のストレートで勝利し、ギリシャ勢として初のベスト8進出を決めた。S.チチパスはストロークとサービスゲームキープ率100%と相手にブレークを与えないほぼ完璧な内容でした。

 

第1シードN.ジョコビッチ、第2シードR.ナダルが順当に勝ち上がった中で、第3セードD.ティームは絶好調の若手H.ガストンに苦戦しながらもベスト8に進出した。一方で19歳のJ.シンネルが第6シードA.ズベレフを破り、初のベスト8進出を決めた。
 
準々決勝
 
WR Player 1 2 3 4 F
13 D.シュワルツマン[12] 7⁷ 5 6⁶ 7⁷ 6
3 D.ティーム[3] 7 7⁸ 6⁵ 2

ツアーで最も親しい友達でもある第12シードのD.シュワルツマンと第3シードのD.ティームの対戦となった準々決勝は、第1セットからタイブレークに入る展開から7-6でD.シュワルツマンが先取する。第2セットもD.シュワルツマンのペースだったが、自らのミスで5-7と接戦を落とすと、第3セットはD.ティームが疲れも見せるものの、本来の力を見せタイブレークの末、7-6で取り、セットカウント2-1とする。第4セットも最後まで分からない展開の中、またしてもタイブレークに入り、今度はD.シュワルツマンが奪い返し、勝負はファイナルセットに突入した。どちらも譲らない試合となったが、ファイナルセットはD.シュワルツマンが6-2で取り、5時間8分にも及ぶ激闘を制し、3-2のフルセットの末、自身初の準決勝進出を決めた。過密日程の中、フィジカル面で万全の状態ではなかったD.ティームは持ち味のパワフルなショットとフットワークが出せず、粘りを見せたものの敗れ、3年連続の決勝進出はならなかった。

 

WR Player 1 2 3 4 F
74 J.シンネル 6⁴ 4 1
2 R.ナダル[2] 7⁷ 6 6

全仏オープン13回目、グランドスラム通算タイトル20回目の優勝を目指す第2シードのR.ナダルとここまで快進撃を続けるイタリア期待の若手19歳のJ.シンネルの対戦となった準々決勝は、第1セットからエンジンのかからないR.ナダルに対して、持ち味の強力なフォアハンドとフットワークを活かしてセット終盤ブレークを奪い、リードするが百戦錬磨のR.ナダルがすぐさまブレークバックに成功。タイブレークの末、7-6で第1セットを取る。続く第2セットもJ.シンネルがリードするが、またしてもR.ナダルが追いつき、このセットも6-4で取ると、ギアを上げたR.ナダルが力の差を見せつけ第3セットを6-1で奪い、セットカウント3-0のストレートで勝利し、4年連続13度目の準決勝進出を決めた。

 

WR Player 1 2 3 4 F
14 A.ルブレフ[13] 5 2 3
6 S.チチパス[5] 7 6 6

前哨戦のハンブルク・ヨーロピアン・オープン決勝(A.ルブレフが優勝)の再戦となった第13シードのA.ルブレフと第6シードのS.チチパスの対戦は、第1セット、調子の上がらないS.チチパスに対して先にブレークし5-3とリードしたA.ルブレフだったが、徐々にサーブでポイントが取れるようになったS.チチパスがA.ルブレフのミスにも助けられ、その後、一気に4ゲームを連取し7-5と逆転でこのセットを取ると、第2セットも流れを引き寄せたS.チチパスがA.ルブレフに簡単にポイントを与えず圧倒。6-2で取り、セットカウント2-0とする。第3セットに入っても流れが変わることはなくS.チチパスが6-3で取ると第1セットの中盤から最後まで強さを見せたS.チチパスがセットカウント3-0のストレートでA.ルブレフに快勝し、自身初の全仏オープン準決勝進出を決めた。

 

WR Player 1 2 3 4 F
1 N.ジョコビッチ[1] 4 6 6 6
18 P.カレーニョ・ブスタ[17] 6 2 3 4

1回戦から1セットも落とさず順当に勝ち上がってきた第1シードのN.ジョコビッチと第17シードのP.カレーニョ・ブスタの対戦は、2020年全米オープン4回戦(N.ジョコビッチが失格)以来となる。第1セット、プレーに安定感がないN.ジョコビッチはアンフォーストエラー(16本)が多く、サーブ・メンタル面でも不安定さを露呈し4-6で落とす予想外の展開となった。第2セットに入ると一転、徐々にペースを上げてきたN.ジョコビッチがラリーでも主導権を握り6-2で第2セットを取り、セットカウント1-1に戻すと、第3セット、本来の状態に戻ったN.ジョコビッチは更にギアを上げ、アグレッシブなプレーで粘りを見せるP.カレーニョ・ブスタを振り切り6-3で制する。第4セットは、P.カレーニョ・ブスタの粘りのある素晴らしいプレーを振り切る強さを見せたN.ジョコビッチが6-4で取り、セットカウント3-1で勝利し、準決勝進出を決めた。

 

第3シードD.ティームの敗退はあったものの、第1シードN.ジョコビッチ、第2シードR.ナダル、第5セードS.チチパスが順当に勝ち上がった。準決勝も興味深い対戦カードとなった。
 
準決勝
 
WR Player 1 2 3 4 F
1 N.ジョコビッチ[1] 6 6 5 4 6
6 S.チチパス[5] 3 2 7 6 1

セットこそ落としているがここまで危なげなく勝ち上がってきた第1シードのN.ジョコビッチと1回戦以外(2セットダウンからの逆転勝利)はほぼ完璧な内容で勝ち上がってきた第5シードのS.チチパスの対戦となった準決勝は、ファーストゲーム、S.チチパスに0-40というブレークのビッグチャンスが訪れるが活かすことが出来なかったことで、逆に3ゲームを連取したN.ジョコビッチが第1セットを6-3で先取すると、第2セットも完全に主導権を手にしたN.ジョコビッチが6-2で奪い、2セットアップとする。第3セットに入っても主導権を渡さないN.ジョコビッチがserving for the matchを迎えるがS.チチパスが諦めず積極的な攻撃からブレークに成功。第3セットを7-5で奪い返す。続く第4セットも11本のブレークポイントを掴みながら活かせないN.ジョコビッチに対して積極的なプレーを見せたS.チチパスが最後に数少ないチャンス(ブレークチャンスポイント:N.ジョコビッチの11回に対してS.チチパスは2回)を活かしてN.ジョコビッチのサービスをブレークし、このセットを6-4で取ると試合はファイナルセットへ突入する。ファイナルセットは、明らかに疲労に色を隠せないS.チチパスに対して、N.ジョコビッチが力の差を見せつけ6-1で制し、セットカウント3-2のフルセットで勝利し、グランドスラム27度目の決勝進出を決めた。

 

WR Player 1 2 3 4 F
13 D.シュワルツマン[12] 3 3 6⁰
2 R.ナダル[2] 6 6 7⁷

前哨戦のATP MASTERS1000「BNLイタリア国際」準々決勝の再戦(D.シュワルツマンがセットカウント2-0のストレートでR.ナダルから初勝利)となった第12シードのD.シュワルツマンとここまで1セットも落とさず順調に勝ち上がってきた第2シードのR.ナダルの対戦は、第1セット2ブレークを奪うなど勝負どころでしっかりチャンスをものにしたR.ナダルが6-3で先取する。第2セットに入っても安定したプレーを展開するR.ナダルはD.シュワルツマンに1度もブレークチャンスを与えず、このセットも6-3で奪う。第1セットではウィナーが6-16、アンフォーストエラーが15-11と差が大きかったD.シュワルツマンも第2セットに入り、数値的にはほぼイーブンまで修正したがセットを取るまでには至らなかった。第3セットはD.シュワルツマンの粘りのプレーもあり、タイブレークにもつれ込むが最後まで攻撃を緩めなかったR.ナダルが7-6で制し、セットカウント3-0のストレートで勝利。全仏オープン4年連続13度目の決勝進出を決めたと共にマッチ通算99勝目をあげた。

 

決勝戦は56回目の対戦となる第1シードのN.ジョコビッチと第2シードのR.ナダルの顔合わせとなりました。

 

決勝
 
WR Player 1 2 3 4 F
1 N.ジョコビッチ[1] 0 2 5
2 R.ナダル[2] 6 6 7

2020年シーズンここまで37連勝(全米オープン4回戦の失格を除く)で、ダブルグランドスラム(複数回優勝)を目指す第1シードのN.ジョコビッチとフェデラーに並ぶグランドスラム通算20回目の優勝と全仏オープン通算100勝・13回目のタイトル獲得を目指す第2シードのR.ナダルの対戦となった決勝戦は、第1セットからunforced errorsが13本と多かったN.ジョコビッチに対してR.ナダルが圧巻のプレーを見せ、予想に反して6-0で先取する。第2セットに入っても、サービスゲームキープに苦労するN.ジョコビッチに対してR.ナダルが先にブレークに成功すると、アグレッシブに攻め立てるN.ジョコビッチの攻撃を粘りのプレーで凌ぐR.ナダルが6-2で取り、セットカウント2-0とする。第3セットも第5ゲームをラブゲームで先にブレークしたR.ナダルが優位に立ったと思われた矢先、N.ジョコビッチがこの試合、初めてのブレークに成功し、N.ジョコビッチらしい感情を爆発させ、セットを振り出しに戻した。お互いに譲らずゲームカウント5-5迎えた第11ゲームをR.ナダルがブレークすると最後はサービスエースで決めたR.ナダルが全仏オープンでのマッチ100勝(100勝2敗)という大記録を達成し、全仏オープン大会4連覇、通算13度目の優勝を手にした。また、グランドスラム通算の優勝回数でもR.フェデラーに並ぶ、歴代1位タイとなる20回目の優勝を達成した。

1回戦からすべてストレート勝ちという完璧な内容を披露したR.ナダルの強さが際立った全仏オープンだったと思います。
 
【グランドスラム優勝回数】
順位 選手 優勝回数 全豪 全仏 全英* 全米
1 R.フェデラ― 20 6 1 8 5
2 R.ナダル 20 1 13 2 4
3 N.ジョコビッチ 17 8 1 5 3
全英*:ウィンブルドン

 

女子シングルス

女子シングルス ドロー

※世界ランキングは2020年9月21日時点

全仏オープン 女子ドロー

シングルスドロー表のPDFはこちら

 

1回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 F    
13 J.コンタ[9] 3 3    
51 C.ガウフ 6 6    

ツアー初対戦となる第9シードのJ.コンタと16歳のC.ガウフの対戦は、C.ガウフが第1セットをフォアハンドのスピンを使った深いボールを使った粘り強いプレーで6-3で奪うと、第2セットに入ってもフォアハンドのスピンを使った深いボールでJ.コンタの猛攻を粘り強いディフェンスで凌いで6-3で奪ったC.ガウフがセットカウント2-0のストレートで2019年ベスト4のJ.コンタを下し、全仏オープン本戦初勝利を飾った。J.コンタは相手の粘りに本来のプレーが出来ず、最後まで押し込むことが出来なかった。

 

WR Player 1 2 F    
84 日比野 菜緒 6 6    
119 M.コスチュク(Q) 4 0    
前哨戦のストラスブール国際でベスト4に入り、好調のまま今大会を迎えた日比野菜緒と全米オープンで3回戦まで進出し、大坂なおみと激闘を演じた18歳M.コスチュクの対戦は、第1セットから日比野菜緒の空間を使った多彩なショットと戦術が効果的に決まり、パワーで押すM.コスチュクのミスを誘い6-4で先取する。第2セットに入っても試合の流れは変わることはなく、焦りとフラストレーションを溜め込むM.コスチュクに対して冷静なゲームプランを展開した日比野菜緒が経験値の差も見せつけ、第1セット終盤から一気に7ゲームを連取して完勝。見事な試合運びで2回戦進出を決めた。

 

WR Player 1 2 F    
25 J.ブレイディ[21] 4 6 7    
187 C.タウソン(Q) 6 3 9    

全米オープンでベスト4に入り、2020年シーズン好調な第21シードのJ.ブレイディと16歳でグランドスラム・ジュニア初優勝を含む5大会連続優勝、マッチ27連勝の快進撃を成し遂げたC.タウソンの初対戦は、お互いに強力なサーブとストロークを持つ者同士、第1セットから持ち味を出した展開となる中、6-4でC.タウソンが先取。第2セットに入り、本来のプレーを見せたJ.ブレイディが6-3で奪い返しセットカウント1セットオールで勝負はファイナルセットへ。ここまでお互いが持ち味を出した展開の中、先にマッチポイントを掴んだのはJ.ブレイディ。しかし、C.タウソンがゲームカウント6-5の15-40の2つのマッチポイントを凌ぐと、最後は9-7で振り切りグランドスラム初勝利。壮絶な打ち合いを制したC.タウソンが2回戦進出を決めた。2回戦以降も注目の選手です。

ForeHand Winner C.タウソン:30、J.ブレイディ:19
Total Winner C.タウソン:48、J.ブレイディ:39

 

WR Player 1 2 F    
17 P.マルティッチ[13] 7 7    
80 土居 美咲 5    

日本の土居美咲と第13シードのP.マルティッチの対戦は、第1セット3-0とリードするがP.マルティッチに追いつかれタイブレークの末、6-7でセットを落とすと、第2セットに入っても粘り強くプレーするものの、ほんの少しの差で5-7で落とし、セットカウント0-2のストレートで惜敗、全米オープンに次いで悔しい敗戦となった。

 

比較的1回戦から波乱の多い女子ですが今大会も混戦の様相に変わりは無い中、上位シードの選手たちが順当に初戦を突破している印象です。
 
2回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 F    
189 K.ラヒモワ(Q) 6⁰ 2    
24 M.サッカリ[20] 7 6    

予選から勝ち上がった19歳のK.ラヒモワと第20シードのM.サッカリの対戦は、第1セットから一進一退の攻防が繰り広げられる中、お互い1ブレークずつ取り合って迎えたタイブレークは4回のアンフォーストエラーを叩いたK.ラヒモワに対して冷静なプレーを見せたM.サッカリが7-6で先取した。第2セットに入るとミスが多いK.ラヒモワに対して抜群のフットワークを見せるM.サッカリが6-2で制し、セットカウント2-0で3回戦に進出した。フットワークと抜群の身体能力を持つM.サッカリがクレイコートでどこまで勝ち上がるか注目です。

 

WR Player 1 2 F    
43 J.オスタペンコ 6 6    
4 K.プリスコバ[2] 4 2    

前哨戦のイタリア国際で準優勝、第2シードのK.プリスコバと2017年全仏オープンチャンピオンのJ.オスタペンコというお互い攻撃的なプレースタイルが特徴的な2人の対戦は、第1セットから強力なショット力と正確な読みを見せ、主導権を握ったJ.オスタペンコがK.プリスコバに何もさせない内容で第1セットを6-4で先取すると、第2セットに入っても流れは変わらずJ.オスタペンコがこのセットも6-2で取り、セットカウント2-0のストレートで第2シードのK.プリスコバを下し、3年ぶりの3回戦進出を決めた。J.オスタペンコはサーブ・ショット力・フットワークのすべてが素晴しく、終始、主導権を握るほぼ完璧な内容で勝利した。K.プリスコバは内容的にはスコア以上の差を見せつけられ、全米オープンに次いで今大会も2回戦敗退となった。

 

WR Player 1 2 F    
84 日比野 菜緒 6⁴ 4    
35 O.ジャバー[30] 7 6    

日本の日比野菜緒と第30シードのO.ジャバーの対戦は、第1セットからO.ジャバーの巧みなプレーの前に1-4とリードされた日比野菜緒だったが、徐々にペースを掴んだ日比野菜緒が追いつき、第11ゲームをブレークし、マッチセットを迎えるもののチャンスを活かせずタイブレークの末、6-7で第1セットを落とすと、第2セットはO.ジャバーの時折見せる正確なドロップショットに苦しめられペースを掴めないまま4-6で押し切られセットカウント0-2のストレートで2回戦敗退となった。前哨戦のストラスブール国際でベスト4に入り、今大会の期待も大きかったので残念ですが次に期待したい。

 

第2シードのK.プリスコバ、第6シードのS.ウィリアムズ、第10シードのV.アザレンカと言った上位シードの敗退があったものの、比較的上位シード選手は順当に3回戦に勝ち上がっている。全体的には混戦模様に変わりはない。
 
3回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 F    
2 S.ハレプ[1] 6 6    
29 A.アニシモワ[25] 0 1    

前哨戦のイタリア国際を優勝し、ここまで順当に勝ち上がってきた第1シードのS.ハレプと2019年大会ベスト4に入ったA.アニシモワ対戦となった3回戦は、2019年大会の準々決勝で完璧に敗れたS.ハレプがトータルポイント29-16と圧倒し、僅か23分という短時間で第1セットを6-0で先取すると、第2セットに入つても、A.アニシモワに全く付け入る隙を与えず29分、6-1で快勝。セットカウント2-0のストレートで勝利し、ベスト16進出を決めた。A.アニシモワは持ち味が機能しなかった時のテニスのもろさを露呈した結果となった。

 

WR Player 1 2 F    
57 D.コリンズ 7 2 6    
15 G.ムグルッサ[11] 5 6 4    

2016年チャンピオンで今大会第11シードのG.ムグルッサとD.コリンズの対戦となった3回戦は、第1セットからG.ムグルッサの攻撃的で深いショットに対してベースラインから下がることなく押し返したD.コリンズが7-5で先取する。第2セットはG.ムグルッサが2ブレークを奪うなど力を見せ6-2としファイナルセットに入る。ファイナルセットは第1ゲームと第3ゲームをブレークしたG.ムグルッサが3-0と大きくリードするが、粘りと気持ちを前面に出したプレーを見せるD.コリンズが1ブレークを返すと第7ゲームから一気に4ゲームを連取し、6-4の大逆転で第3セットを制した。フルセットを2-1で制したD.コリンズは全仏オープンで初のベスト16を決めた。

 

第1シードのS.ハレプ、第7シードのK.クビトバといった経験豊富な上位シード選手とC.ガルシアやF.フェロ、L.シグムンドといった勢いのある選手たちが勝ち上がってきた。ベスト16で6人がシード選手と言うことで混戦の女子といったところでしょう。
 
4回戦(注目カード)
 
WR Player 1 2 F    
2 S.ハレプ[1] 1 2    
53 I.シフィオンテク 6 6    

優勝候補筆頭で第1シードのS.ハレプと2018年ウィンブルドンジュニアを制したポーランドの19歳I.シフィオンテクの対戦となった4回戦は、2019年大会の4回戦でS.ハレプに圧倒されたI.シフィオンテクが別人のようなテニスを見せる。第1セット、トップスピンの効いたアングルショット・ドロップショットなど多彩な攻撃とコースの読みなどクレバーなプレーを見せ、2ブレークを奪い6-1とほぼ完璧な内容で第1セットを先取する。第2セットに入っても、外に逃げていくアングルショットが効果的に決まるなど、テンポ・配球と流れの中でのウィナーが素晴しく6-2で取りセットカウント2-0のストレートで勝利し、初のベスト8進出を決めた。試合を通してI.シフィオンテクがサービス、強力なフォアハンド、ラリーでS.ハレプを圧倒し、2019年大会とは真逆の結果となった。

 

WR Player 1 2 F    
5 E.スビトリーナ[3] 6 6    
45 C.ガルシア 1 3    

ここまで順当に勝ち上がってきた第3シードのE.スビトリーナとシード選手を下してきた地元フランスのC.ガルシアの対戦は、強い風の吹きつけるコンディションの中で行われた。第1セット、強風の影響でサービスに苦労する(自分のサービスゲームを1度もキープできなかった)C.ガルシアに対してきっちり自分のサービスゲームをキープしたE.スビトリーナが相手のサービスゲームをすべてブレークし6-1で先取すると、第2セットに入っても風の強いコンディション状況にミスを連発し、思うようなプレーができないC.ガルシアに対して、常に冷静な対応で試合を運んだE.スビトリーナが第1セットも6-3で取り、セットカウント2-0のストレートで勝利し、3年ぶりのベスト8進出を決めた。C.ガルシアはキックサーブからの打点の高いフォアハンドと言う特徴を活かせないままベスト16で敗退した。

 

WR Player 1 2 F    
49 F.フェロ 6 2 1    
6 S.ケニン[4] 2 6 6    

地元フランス勢で唯一残っているF.フェロと状態は決して良くはないが勝負強さを見せここまで勝ち上がってきた第4シードのS.ケニンの対戦は、第1セットからスピン系のフォアハンドを活かした攻撃的なプレーをするF.フェロが2ゲーム連取された後、一気に6ゲームを連取し第1セットを6-2で先取する。第2セットに入り、ミスの少なくなったS.ケニンが安定したプレーを見せ6-2で取り、ファイナルセットへ突入すると正確なリターンなど普段通りのプレーを取り戻したS.ケニンが第1ゲームから4ゲームを連取し、完全に主導権を握るとそのまま6-1で押し切りセットカウント2-1の逆転で勝利し、全仏オープン初のベスト8進出を決めた。

 

第1シードのS.ハレプ、第5シードのK.バーテンズといった上位シード選手が敗れる波乱があり、ベスト8に残った8人が全仏オープン初優勝を目指す混戦となった。
 
準々決勝
 
WR Player 1 2 F    
53 I.シフィオンテク 6 6    
159 M.トレビザン(Q) 3 1    
4回戦で第1シードのS.ハレプを破ったI.シフィオンテクとここまで予選から勝ち上がってきたM.トレビザンの対戦は、セット序盤こそM.トレビザンが2-0とリードするが、徐々に相手のプレーに対応したI.シフィオンテクが一気に5ゲームを連取して第1セットを先取すると、第2セットも隙のないほぼ完璧なプレーを見せ、6-1で取りセットカウント2-0のストレートで快勝。快進撃を続けてきたM.トレビザンを退け、1回戦からすべてストレートで勝利し、初の準決勝進出を決めた。

 

WR Player 1 2 F    
5 E.スビトリーナ[3] 2 4    
131 N.ポドロスカ(Q) 6 6    

ここまで順当に勝ち上がってきた第3シードのE.スビトリーナと予選から勝ち上がってきたN.ポドロスカの対戦は、第1セットからサーブ・ドロップショット・多彩なショットからオープンコートを作り出す見事なプレーを披露したN.ポドロスカが、E.スビトリーナのサービスゲームをすべてブレーク(3回)し、6-2で先取する。完全に主導権を握ったN.ポドロスカは予選から勝ち上がったとは思えないほど落ち着いたプレーを見せる。ドロップショットなど効果的な攻撃で流れを渡さないN.ポドロスカはブレーク合戦となった第2セットでも粘り強く気持ちを切らすことなくプレーし、最後もE.スビトリーナのサービスをブレークして6-4で奪うとセットカウント2-0のストレートで勝利した。また、全仏オープン史上初の予選からのベスト4入りを果たした。初優勝が期待されたE.スビトリーナだったが自身のサービスゲームを1回しかキープできす完敗。準々決勝で大会を終えた。

 

WR Player 1 2 F    
57 D.コリンズ 4 6 0    
6 S.ケニン[4] 6 4 6    

3回戦で優勝候補のG.ムグルッサを破るなど勢いに乗るD.コリンズと順当とは言えないが粘り強いプレーで勝ち上がってきた第4シードのS.ケニンの対戦となった準々決勝は、第1セットからD.コリンズの攻撃的なプレーに対して、ループやドロップと言った多彩なショットで相手のリズムを崩したS.ケニンが6-4で先取する。第2セットに入り、一進一退の攻防を繰り広げる展開の中、最後はS.ケニンのサービスをブレークし、このセットを6-4で奪い返しセットカウント1-1に戻す。ファイナルセットに入ると、S.ケニンが疲れの見えるD.コリンズに対してメンタル面も含めて圧倒し。6-0で制し、セットカウント2-1でD.コリンズを退け、全仏オープン初のベスト4進出を決めた。

 

WR Player 1 2 F    
11 P.クビトバ[7] 6 6    
66 L.シグムンド 3 3    

ここまで1回戦からすべてストレートで勝利し、順当に勝ち上がってきた第7シードのP.クビトバと32歳と遅咲きながらグランドスラム初の準々決勝進出を果たしたL.シグムンドの対戦は、第1セットからP.クビトバがサーブ・ドロップショットへの対応など安定したプレーを展開し、ほぼ完璧な形で第1セットを6-3で先取する。第2セットに入ってもP.クビトバの安定したプレーの前に粘りを見せたL.シグムンドだったが、力及ばず第2セットもP.クビトバが6-3で取り、セットカウント2-0のストレートで8年ぶりのベスト4進出を決めた。これまでは大会期間中、ムラのあるテニスがあったP.クビトバですが、今大会は落ち着いたプレーを見せている。

 

準決勝はトップハーフは勢いのある2人の対戦となり、ボトムハーフは経験値のあるシード勢の対戦となった。

 

準決勝
 
WR Player 1 2 F    
53 I.シフィオンテク 6 6    
131 N.ポドロスカ(Q) 2 1    

1回戦からすべてストレートで勝ち上がってきた19歳のI.シフィオンテクと予選から勝ち上がってきたN.ポドロスカの対戦は、第1セット序盤から多彩なショットを繰り出すI.シフィオンテクが3-0とリードを奪うと中盤以降、主導権をN.ポドロスカに握られるものの、冷静な試合運びを見せるI.シフィオンテクが準々決勝までは見られなかったN.ポドロスカのミスをつき6-2で先取する。ここまで8試合こなしているN.ポドロスカは準々決勝までの体のキレがなく、単純なミスショットが目立ち、第2セットに入ってもI.シフィオンテクの多彩な攻撃の前に成すすべなく6-0で落とし、セットカウント2-0のストレートでI.シフィオンテクがN.ポドロスカに快勝し、初のグランドスラム決勝進出を決めた。

 

WR Player 1 2 F    
6 S.ケニン[4] 6 7    
11 P.クビトバ[7] 4 5    

ここまで4試合フルセットを戦ってきた第4シードのS.ケニンと1回戦からすべてストレートで勝ち上がってきた第7シードのP.クビトバの対照的な勝ち上がりとなった2人の対戦は、序盤からS.ケニンが2ブレークを含む4ゲームを連取して優位に試合を進めるが、徐々にP.クビトバが強力なフラットショットで主導権を握る。しかし、セカンドサービスでの獲得ポイントが14%と低いにもかかわらず、ドロップショットや多彩なショットで試合巧者ぶりを発揮したS.ケニンが6-4で第1セットを先取する。第2セットに入ると、序盤からお互いが持ち味を出しサービスをキープする展開から最初にブレークしたのはS.ケニン。ゲームカウント2-2から自分のテニスを押し通すP.クビトバのプレーを上手く利用しゲームカウント3-2とリードする。このままserving for the matchを迎えたS.ケニンだったが、粘るP.クビトバにブレークを許し追いつかれる。しかし、メンタル面でも強さを発揮するS.ケニンは、更にブレークバックに成功すると、最後は粘るP.クビトバを振り切り7-5で制し、セットカウント2-0のストレートで全仏オープン初の決勝進出を決めた。

 

決勝戦は冷静なプレーと好調を維持しているI.シフィオンテクと試合巧者と経験値のあるS.ケニンの対戦となりました。

 

決勝
 
WR Player 1 2 F    
53 I.シフィオンテク 6 6    
6 S.ケニン[4] 4 1    

ここまで素晴しいプレーを見せているポーランドの19歳、I.シフィオンテクと徐々に調子を上げてきた第4シードのS.ケニンの対戦となった決勝戦は、第1セットから勢いのあるI.シフィオンテクが思い切りの良いフォアハンドなどで序盤をリードするが、経験値を活かしたプレーで中盤はS.ケニンが主導権を握る展開の中、第7ゲームをI.シフィオンテクが苦しみながらキープしたことがキーポイントとなり6-4でI.シフィオンテクが先取すると、第2セットは第2ゲームから6ゲームを連取し、S.ケニンを圧倒。第2ゲーム以降S.ケニンに6ポイントしか与えない完璧なプレーで全仏オープン初優勝。グランドスラムの初タイトルを手にした。

 

I.シフィオンテクのプレーだけが光る決勝戦となりました。特別なシーズンの中での優勝だっただけに本格的に始動したシーズンでどの様な活躍ができるのか楽しみと興味があります。

 

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