2021年4月8日(木)~4月11日(日)にかけてアメリカ・ジョージア州オーガスタにあるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)で開催される2020-2021シーズン第28戦メジャー・トーナメント「マスターズ・トーナメント(Masters Tournament)」の大会概要、大会日程(スケジュール)、出場選手一覧、テレビ放送予定を紹介します。
日本からは松山英樹が出場。
※2011年から10回目の出場となります。
マスターズ
毎年4月上旬にアメリカ・ジョージア州オーガスタにある「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)」で開催される4大メジャー・トーナメントの1つです。
世界で最も美しいコースとして知られ、世界の超一流選手から最も欲しいと言われるタイトル(トロフィーの代わりに「グリーンジャケット」が授与されます。)をかけて競われます。
優勝者には、優勝賞金2,070,000ドル、グリーン・ジャケット、トロフィー、生涯出場権、火曜日の恒例行事となるチャンピオンズ・ディナー、他のメジャー・トーナメントの5年間の出場権、PGAツアー2025-2026年までのシード権、ザ・プレーヤーズ選手権の出場権、フェデックスカップポイント600が付与されます。
85回目を迎えた今大会は、1975年に黒人として初めて出場を果たしたリー・エルダー(86歳)を新たに迎え、ゲーリー・プレーヤー(85歳)、ジャック・ニクラス(81歳)とともに開幕を告げるオナラリー・スタートが行われます。
2020-2021シーズン2回目となる今大会は、通常通り、春の開催となります。5か月前となる前回の秋開催は、世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンが、強さを発揮して、大会レコードとなる20アンダーを記録し、マスターズ・トーナメント初タイトルを手にしました。勢いそのままに2001年、2002年のタイガー・ウッズ以来、史上4人目の大会連覇なるか、注目が集まります。
【大会連覇】
・1965年-1966年:ジャック・ニクラス
・1989年-1990年:ニック・ファルド
・2001年-2002年:タイガー・ウッズ
第5のメジャーと言われる「ザ・プレーヤーズ選手権」を制したジャスティン・トーマスや2020-2021シーズン唯一2勝を挙げているブライソン・デシャンボー、世界ゴルフ選手権で初優勝を成し遂げたコリン・モリカワなど注目の若手の活躍からも目が離せません。
日本からは松山英樹が出場、2015年は5位、2016年は7位タイと10回出場して2回のトップ10入りするなど比較的相性の良い大会なだけに、日本人初のメジャー優勝に期待がかかります。
マスターズ 開催会場
【アメリカ・ジョージア州オーガスタ】
オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)
コース | Yardage | Par |
オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ (Augusta National Golf Club) |
7,475 | 72 |
アトランタから約230kmほど東に進んだジョージア州オーガスタにある「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ」はボビー・ジョーンズとアリタニー・マッケンジーによって設計され、世界で最も美しいコースとして知られ、世界中のプレーヤーが憧れる場所です。
アーメンコーナーと言われる11番から13番は過去にも数々のドラマが演出されてきました。見逃せないのは16番パー3も同様です。
4大メジャー大会のうち、他の3大会は毎年会場を変えて行うのに対し、マスターズだけが唯一、毎年この「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ」で開催されてます。
【特徴のあるホール】
・11番Par4:グリーン左の池。
・12番Par3:上空で受ける風。
・13番Par5:強烈な左ドッグレッグと傾斜。
【芝の種類】
・フェアウェイ/ラフ:バミューダ・ライグラス
・グリーン:ベントグラス
Hole | Hole Name | Yardage | Par |
1 | Tea Olive | 445 | 4 |
2 | Pink Dogwood | 575 | 5 |
3 | Flowering Peach | 350 | 4 |
4 | Flowering Crab Apple | 240 | 3 |
5 | Magnolia | 495 | 4 |
6 | Juniper | 180 | 3 |
7 | Pampas | 450 | 4 |
8 | Yellow Jasmine | 570 | 5 |
9 | Carolina Cherry | 460 | 4 |
10 | Camellia | 495 | 4 |
11 | White Dogwood | 505 | 4 |
12 | Golden Bell | 155 | 3 |
13 | Azalea | 510 | 5 |
14 | Chinese Fir | 440 | 4 |
15 | Firethorn | 530 | 5 |
16 | Redbud | 170 | 3 |
17 | Nandina | 440 | 4 |
18 | Holly | 465 | 4 |
OUT | 3,765 | 36 | |
IN | 3,710 | 36 | |
Total | 7,475 | 72 |
※2021年 HOLE LOCATIONS
マスターズ スケジュール
2021年4月8日(木)~4月11日(日)
4月 8日(木) 大会1日目(予選ラウンド)
4月 9日(金) 大会2日目(予選ラウンド)
4月10日(土) 大会3日目(決勝ラウンド)
4月11日(日) 大会最終日(決勝ラウンド)
マスターズ 賞金
マスターズの賞金は大会入場者によるチケット販売額と大会開催中のグッズ等の売り上げをもとに算出され大会最終日の前日に決定されるため、毎回同じではありません。
2021年の賞金額と内訳
【賞金総額】
$11,500,000
【優勝賞金】
$2,070,000
※2位以下は下記参照(単独順位)
1~20位 | 賞金 | 21~40位 | 賞金 | 41~50位 | 賞金 |
1位 | $2,070,000 | 21位 | $138,000 | 41位 | $47,150 |
2位 | $1,242,000 | 22位 | $128,800 | 42位 | $44,850 |
3位 | $782,000 | 23位 | $119,600 | 43位 | $42,550 |
4位 | $552,000 | 24位 | $110,400 | 44位 | $40,250 |
5位 | $460,000 | 25位 | $101,200 | 45位 | $37,950 |
6位 | $414,000 | 26位 | $92,000 | 46位 | $35,650 |
7位 | $385,250 | 27位 | $88,550 | 47位 | $33,350 |
8位 | $356,500 | 28位 | $85,100 | 48位 | $31,510 |
9位 | $333,500 | 29位 | $81,650 | 49位 | $29,900 |
10位 | $310,500 | 30位 | $78,200 | 50位 | $28,980 |
11位 | $287,500 | 31位 | $74,750 | ||
12位 | $264,500 | 32位 | $71,300 | ||
13位 | $241,500 | 33位 | $67,850 | ||
14位 | $218,500 | 34位 | $64,975 | ||
15位 | $207,000 | 35位 | $62,100 | ||
16位 | $195,500 | 36位 | $59,225 | ||
17位 | $184,000 | 37位 | $56,350 | ||
18位 | $172,500 | 38位 | $54,050 | ||
19位 | $161,000 | 39位 | $51,750 | ||
20位 | $149,500 | 40位 | $49,450 |
※全選手の獲得賞金は下記PDF(出場した全選手のリザルトと獲得賞金)に掲載しています。
出場選手一覧
最終エントリーが確定した88名の出場選手はPDFをご覧ください。
注目選手
※選手情報及び世界ランキングは2021年4月4日時点
ダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson)
国籍:アメリカ
生年月日:1984年6月22日(36歳)
身長:193.0cm
体重:86.2kg
① PGAツアー:24勝
② メジャー・トーナメント:2勝
・マスターズ:1勝
・全米オープン:1勝
・全英オープン:0勝
・全米プロゴルフ選手権:0勝
③ FEDEXCUP CHAMPION:1回(2020)
恵まれた体格から軽く300yを超す平均飛距離と正確性を持って長年PGAツアーのトップで活躍し、イーグル率、バーディ率、スコアのアベレージも高いランキングを維持しています。
これまでメジャータイトルに縁がないことで知られていたが、2016年の全米オープン優勝を機に常にメジャー大会の優勝候補に名前を連ねる一方で、過去4回メジャー・トーナメントの最終日をトップでスタートしながら、4回とも逆転を許し、優勝を逃しているというビッグトーナメントにおいて勝負弱い面も見せていました。
しかし、2019-2020シーズンに初の年間王者に輝くと、2020年11月に行われたマスターズで初優勝を飾り、メジャー2勝目を手にすると名実ともに世界NO1に君臨しています。
2020-2021シーズンも8試合に出場し、優勝1回、トップ10入り4回と抜群の成績を上げていますが、直近の3試合は、54位タイ、48位タイ、マッチプレーではグループ・ステージ敗退と思うような結果を残すことが出来ていません。
今大会には9回出場し、トップ10入り4回(2015年6位タイ、2016年4位タイ、2018年10位タイ、2019年2位タイ)、前回の秋開催で初優勝(2021年)と抜群の成績を残しているだけに、2連覇に向け、ゴルフの調子が気になります。また、2018年の2ndラウンドから11ラウンド連続アンダーパーでのプレーを続けています。
パワーランキングは1位。
コリン・モリカワ(Collin Morikawa)
国籍:アメリカ
生年月日:1997年2月6日(24歳)
身長:175.3cm
体重:72.6kg
① PGAツアー:4勝
② メジャー・トーナメント:1勝
・マスターズ:0勝
・全米オープン:0勝
・全英オープン:0勝
・全米プロゴルフ選手権:1勝
③ FEDEXCUP CHAMPION:0回
日系4世で2018-2019シーズン6月にプロ転向し、PGAツアーに参戦すると、タイガ-・ウッズが1997年8月に記録した25戦連続予選通過の最長記録に次ぐ22戦連続予選通過するなど目覚ましい活躍をみせ、メジャー・トーナメント「全米プロゴルフ選手権」を含む3勝をあげています。
平均的な飛距離と身長175.3cmと決して大きくはない体格でありながらプレーに自信と品を感じ、技術的にクオリティが高く、メンタルもポジティブで平常心で戦える力を持ち合わせていて、マネジメントに関してもクレバーさを感じさせ、将来が期待される逸材です。
プロ転向後、わずが29試合目、しかもメジャートーナメント2戦目でメジャー・タイトル「全米プロゴルフ選手権」を獲得しました。一方、唯一のウィークポイントはパッティングになります。
2020-2021シーズンは、11試合に出場して優勝1回、トップ10入り3回と2021年に入り成績が安定してしてきています。また、タイガー・ウッズ以来となる25歳を前にしてのメジャー・トーナメントと世界ゴルフ選手権の覇者となったことでモチベーションも上がっていますが、直近の2試合は、41位タイ、マッチプレーではグループ・ステージ敗退と良くありません。
初参戦となった前回大会は、44位タイと期待通りの活躍とは行かなかったが、春のマスターズ・トーナメントには期待がかかります。
パワーランキングは18位。
ブライソン・デシャンボー (Bryson DeChambeau)
国籍:アメリカ
生年月日:1993年9月16日(27歳)
身長:185.4cm
体重:106.7kg
① PGAツアー:8勝
② メジャー・トーナメント:0勝
・マスターズ:0勝
・全米オープン:1勝
・全英オープン:0勝
・全米プロゴルフ選手権:0勝
③ FEDEXCUP CHAMPION:0回
ゴルフに対するユニークな考え方(アイアンの長さがすべて6アイアンと同じ)と強力なフィジカル・トレーニングによって筋力が9kg増と強靭な体へと変貌をとげ、再開後に約20y伸びた平均飛距離を武器に、2019-2020シーズンは驚異的(平均飛距離322.1yと1位マーク)な数値を記録しました。
更に、ショートゲーム・パッティングも良くなり、全体的にウィークポイントが無くなった新しいゴルフ・スタイル(圧倒的な飛距離のアドバンテージによるゴルフの変化)を確立すると、難コースを攻略し、1人だけ別次元の強さを見せ、2020-2021シーズン最初の2020年全米オープンの初タイトルを手にしました。
2020-2021シーズンは、9試合に出場して優勝2回、トップ10入り5回、予選落ち1回と結果は安定しています。また、優勝した「アーノルドパーマー・インビテーショナル」では、池越えのPar5で果敢に1オンに挑戦するなど、アグレッシブなプレーで観客を魅了しています。
5回目の出場となる今大会では、良い結果は残せておらず、期待された前回大会でも34位タイに終わっていますが、注目度は抜群です。
パワーランキングは17位。
ザンダー・シャウフェレ(Xander Schauffele)
国籍:アメリカ
生年月日:1993年10月25日(27歳)
身長:177.8cm
体重:79.4kg
① PGAツアー:4勝
② メジャー・トーナメント:0勝
・マスターズ:0勝
・全米オープン:0勝
・全英オープン:0勝
・全米プロゴルフ選手権:0勝
③ FEDEXCUP CHAMPION:0回
PGAツアーの選手としては小柄ながら300yを超す平均飛距離と安定したスウィングに定評があります。
PGAツアーでは、すでに4勝をマークしており、その内の3勝が2017年のTOUR Championship、2019年のWGC-HSBC Champions、Sentry Tournament of Championとビッグマッチに絶大な力を発揮しています。また、4勝すべてが逆転での勝利と言うことで勝負強さも持ち合わせているショットメーカー。
2020-2021シーズンは、11試合に出場してトップ10入り5回と抜群の安定感を見せていますが、直近の3試合は、39位タイ、予選落ち、マッチプレーではグループ・ステージ敗退と調子が良くありません。
4年連続4回目の出場となる今大会は、過去に2位タイ(2019年)に入るなど、大舞台での強さが光るだけには初優勝が待たれるプレーヤーの1人です。
パワーランキングは11位。
ロリー・マキロイ(Rory McIlroy)
国籍:北アイルランド
生年月日:1989年5月4日(31歳)
身長:177.8cm
体重:72.6kg
① PGAツアー:18勝
② メジャー・トーナメント:4勝
・マスターズ:0勝
・全米オープン:1勝
・全英オープン:1勝
・全米プロゴルフ選手権:2勝
③ FEDEXCUP CHAMPION:2回(2016,2019)
PGAツアーの選手としては小柄ながら抜群の飛距離と見惚れるほどの素晴しいスウィングで観客を魅了しています。
2018-2019シーズン最終戦のツアー・チャンピオンシップの覇者で年間王者に輝いています。
2020-2021シーズンに入り、9月の全米オープンでは8位タイ、11月のマスターズでは5位タイとPGAツアーでは11試合に出場し、トップ10入り4回と復調の兆しが見えてきているが、2020年の「World Golf Championships-HSBC Champions」以来、優勝から遠ざかっています。直近の3試合では、10位タイに入った次の試合で予選落ちするなど、結果の波が大きく安定性に欠けています。
13年連続13回目の出場となる今大会は、トップ10入り6回(2014年8位タイ、2015年4位、2016年10位タイ、2017年7位タイ、2018年5位タイ、2021年5位タイ)と安定して上位に顔を出していますが、あと一歩、初優勝に手が届きません。
キャリア・グランドスラムがかかるマスターズ制覇は本人にとって最大の目標となるでしょう。2011年大会(当時21歳)の悪夢を払拭し、史上6人目のキャリア・グランドスラム達成なるか大注目です。
※2011年マスターズにおいて当時21歳で注目の若手だったロリー・マキロイは3日目を終えて2位に4打差をつけて首位に立っていたが、最終日まさかの8オーバーの80を叩いて15位に終わりました。以来、マスターズのタイトルに縁がありません。
パワーランキングは10位。
松山 英樹(Hideki Matsuyama)
国籍:日本(愛媛県)
生年月日:1992年2月25日(29歳)
身長:180.3cm
体重:89.8kg
① PGAツアー:5勝
② メジャー・トーナメント:0勝
・マスターズ:0勝
・全米オープン:0勝
・全英オープン:0勝
・全米プロゴルフ選手権:0勝
③ FEDEXCUP CHAMPION:0回
日本人最高のプレーヤーとしてPGAツアーで8年目のシーズンを迎えます。
抜群の精度を誇るアイアンショットは健在でツアー屈指の実力を誇るショットメーカー。
2019-2020シーズンに復調の兆しが見えてはいたが、2020-2021シーズンに入って16試合に出場し、トップ10入り1回、予選落ち3回とまだまだ結果が残っていません。
直近の試合では、ティーショットにも安定感があり、パッティングも良い日もあるなど、全体的には良くなっているように感じます。ショットとパッティングがかみ合えば、2017年「World Golf Championships-HSBC Champions」以来となる優勝も見えてくるでしょう。
10回目の出場となる今大会は、過去に5位(2015年)、7位タイ(2016年)に入るなど比較的相性の良い大会なだけに、日本人初のメジャー優勝に期待がかかります。前週の「バレロ・テキサス・オープン」の初日にみせたプレーが、このオーガスタの舞台でもできることに期待したいと思います。
パワーランキングは選出されず。
ジョーダン・スピース (Jordan Spieth)
国籍:アメリカ
生年月日:1993年7月27日(27歳)
身長:185.4cm
体重:79.4kg
① PGAツアー:12勝
② メジャー・トーナメント:3勝
・マスターズ:1勝
・全米オープン:1勝
・全英オープン:1勝
・全米プロゴルフ選手権:0勝
③ FEDEXCUP CHAMPION:1回(2015)
2009年と2011年に「全米ジュニア・アマチュア」を制し、タイガー・ウッズ以来2人目となる複数回優勝を成し遂げ、世界アマチュアランキング1位にも輝きました。
プロ転向後の2013年には、10代で「ジョン・ディア・クラシック」を制するなど初優勝1回を含むトップ10入り9回という歴史に残るルーキー・パフォーマンスを披露し、新人王に輝きました。
2015年には、タイガー・ウッズの大会記録に並ぶ通算18アンダーで「マスタ-ズ・トーナメント」を初制覇すると、「全米オープン」も初制覇、メジャー・トーナメント2勝を含む、歴史的なシーズン5勝を挙げ、世界ランキング1位、2015年の年間王者、年間最優秀選手の栄光を手にしました。
2016年の「マスタ-ズ・トーナメント」では、まさかの展開で連覇を逃したが、2017年には「全英オープン」のタイトルを獲得し、メジャー通算3勝を挙げる活躍を見せていましたが、2018年のトレーニング中に右手を怪我し、グリップの形を変えたことによる影響で思ったようなスウィングが出来なくなり、スランプに陥りました。しかし、2021年に入り、結果が付いてくるようになると、確固たる自信を取り戻し、元のグリップに戻したスウィングに自信が持てるようになりました。
プレースタイルの特徴でもあるセンスを感じるショートゲームの上手さとパッティングはPGAツアー屈指であり、観客を魅了します。一方でドライバー・ショットの精度が課題とされています。
2020-2021シーズンは、14試合に出場してトップ10入り5回(優勝1回を含む)、予選落ち4回とシーズントータルでは、結果にばらつきが目立ちますが、2021年に入ると8試合に出場し、トップ10入り5回(優勝1回)と完全復活に近い状態になったと言えるでしょう。
8回目の出場となる今大会は、優勝1回(2015年)、2位タイ2回(2014年、2016年)、3位1回(2018年)と抜群の成績をの残しています。前週4年ぶりの優勝を果たし、復活を証明できたことで、今大会での活躍に注目が集まります。
※2連覇が濃厚だった2016年は、5打差のリードを保ちながら10番から12番にかけて6ストローク落とし大逆転負けを喫した2位タイでした。特に、12番Par3では、ティーショットと打ち直しのショットを2回も池に打ち込み、このホール7打叩きました。
パワーランキングは4位。
海外メジャー4大会(マスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフ選手権)のタイトルをすべて獲得すること。
【キャリア・グランドスラム達成した選手】
●ジーン・サラゼン(アメリカ)
●ベン・ホーガン(アメリカ)
●ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)
●ジャック・ニクラウス(アメリカ)
●タイガー・ウッズ(アメリカ)
【キャリア・グランドスラム達成に必要なタイトル】
◎ロリー・マキロイ(マスタ-ズ)
◎フィル・ミケルソン(全米オープン)
◎ジョーダン・スピース(全米プロゴルフ選手権)
マスターズのテレビ放送はTBS独占放送
TBSが4日間独占放送
生:生中継
【地上波】TBS系列
【BS放送】BS-TBS
TBS系列で4日間生中継!
(★:【地上波】TBS系列 )
(☆:【BS放送】BS-TBS )
全ラウンド生中継 ※日本時間
第1日 予選ラウンド
- 4月8日(木) 23:56~翌1:25 ★
- 4月9日(金) 1:25~4:00 ☆
- 4月9日(金) 4:00~8:20 ★
第2日 予選ラウンド
- 4月10日(土) 0:20~1:20 ★
- 4月10日(土) 1:20~4:00 ☆
- 4月10日(土) 4:00~8:00 ★
第3日 決勝ラウンド
- 4月11日(日) 0:15~1:15 ★
- 4月11日(日) 1:15~4:30 ☆
- 4月11日(日) 4:30~8:30 ★
第4日(最終日) 決勝ラウンド
- 4月12日(月) 0:15~8:20 ★
【ダイジェスト放送】録画
第1日 予選ラウンド
- 4月9日(金) 21:00~24:00 ☆
第2日 予選ラウンド
- 4月10日(土) 18:30~21:54 ☆
第3日 決勝ラウンド
- 4月11日(日) 18:00~21:54 ☆
第4日(最終日) 決勝ラウンド
- 4月12日(月) 17:00~20:54 ☆
- 4月12日(月) 23:56~翌1:58 ★
【LIVE動画配信】TBS系列
TBS マスターズ公式HPで配信
第1日 予選ラウンド
- 4月8日(木) 23:00〜翌3:00 ch1
- 4月8日(木) 23:00〜翌8:00 ch2,ch3,ch4
第2日 予選ラウンド
- 4月9日(金) 23:00〜翌3:00 ch1
- 4月9日(金) 23:00〜翌8:00 ch2,ch3,ch4
第3日 決勝ラウンド
- 4月10日(土) 23:00〜翌3:00 ch1
- 4月10日(土) 23:00〜翌8:00 ch2,ch3,ch4
第4日(最終日) 決勝ラウンド
- 4月11日(日) 23:00〜翌3:00 ch1
- 4月11日(日) 23:00〜翌8:00 ch2,ch3,ch4
ch1:「観戦中!マスターズトークライブ」
ch2:注目ペアリング LIVE
ch3:アーメンコーナー LIVE
ch4:15H&16H LIVE
マスターズ 試合結果
コース | Yardage | Par |
オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ (Augusta National Golf Club) |
7,475 | 72 |
天候:晴れ時々くもり
注目の組み合わせ ※()内は日本時間
1番ホールスタート
09:36(22:36)
C.チャンプ/J.デイ/M.ウルフ
09:48(22:48)
A.アンサー/H.イングリッシュ/松山英樹
10:06(23:06)
V.ホブランド/B.ケプカ/B.ワトソン
10:30(23:30)
D.ジョンソン/T.ストラファシ(アマ)/L.ウェストウッド
10:42(23:42)
R.マキロイ/J.ラーム/X.シャウフェレ
13:12(02:12)
T.フリートウッド/P.ミケルソン/S.シェフラー
13:24(02:24)
P.キャントレー/M.フィッツパトリック/イム・ソンジェ
13:36(02:36)
B.デシャンボー/M.ホーマ/A.スコット
13:48(02:48)
T.フィナウ/L.ウーストハイゼン/J.トーマス
14:00(03:00)
C.モリカワ/C.スミス/J.スピース
※時差:日本は13時間(サマータイム)進んでいます
・スタートは現地時間(()内は日本時間)を記載しています。
・現地時間4月8日(木)の8:00だと日本時間4月8日(木)の21:00あたり、現地時間4月8日(木)の14:00だと日本時間4月9日(金)の3:00になると思います。
・詳しくは公式ホームページでご確認下さい。
大会1日目
首位 | ジャスティン・ローズ | -7 | 65 |
2T | ブライアン・ハーマン | -3 | 69 |
松山 英樹 | -3 | 69 | |
4T | ウィル・ザラトリス | -2 | 70 |
クリスティアン・ベズイデンホウト | -2 | 70 | |
ウェブ・シンプソン | -2 | 70 | |
パトリック・リード | -2 | 70 | |
8T | キム・シウ | -1 | 71 |
ジェイソン・コクラック | -1 | 71 | |
シェーン・ローリー | -1 | 71 | |
ティレル・ハットン | -1 | 71 | |
ジョーダン・スピース | -1 | 71 |
【詳細】
松山英樹
1イーグル、2バーディ、1ボギー(69)
午前11時時点での天候は晴れ、気温22.8℃、風速3.1m/sというコンデションの中、予選ラウンド1日目が行われた。
グリーンが凄く硬く速い難しいセッティングに各プレーヤーが苦労する中、予選ラウンド1日目を終えてトップに立ったのは、通算7アンダーをマークし、今大会では過去2回の2位の経験を持ち、2019年「Farmers Insurance Open」以来となるPGAツアー11勝目を狙うジャスティン・ローズ。
「Arnold Palmer Invitational presented by Mastercard」での途中棄権以来、5週間ぶりの試合となったジャスティン・ローズは、スタート・ホールの1番のボギーを含む、最初の7ホールで2オーバーと幸先の良くないスタートを切ったが、8番Par5でのイーグル(2.7m)をきっかけに9番、10番と連続バーディを奪う。続くアーメンコーナーと言われる12番、13番でもきっちりバーディパットを決めると、15番から3連続バーディを決めるなど、11ホールで9アンダーを記録し、初日は、1イーグル、7バーディ、2ボギー(65)をマークした。フェアウェイキープ率78.57% (11/14)、パーオン率72.22% (13/18)とショットが安定しており、特に8番以降は、最長7.9mのパットや1.0mから4.0m前後のバーディパットをことごとく決めるなど、パーオン時における平均パットが1.390と素晴らしく、経験を活かした最高の滑り出しとなった。
4打差の2位タイには、午前スタートで条件の良い中でラウンドを行ったブライアン・ハーマンと松山英樹が並んだ。直近の2試合でトップ5入り2回と好調なブライアン・ハーマンは、ショットメーカーらしく安定感のあるプレーを見せ、4バーディ、1ボギー(69)でラウンド、松山英樹(下記詳細)とともに通算3アンダーで初日を終えた。
5打差の4位タイには、2012年全米オープン覇者でショットメーカーのウェブ・シンプソンと2018年マスターズ覇者のパトリック・リード、南アフリカのクリスティアン・ベズイデンホウト、マスターズ初出場で若手の注目プレーヤーであるウィル・ザラトリスが通算2アンダーで並んだ。
6打差の8位タイには、15番Par5でグリーン奥からの難しいアプローチを直接決めてイーグルを奪うなど、前週4年ぶりの優勝を果たし、復活を証明したジョーダン・スピースら5人が通算1アンダーでつけた。
世界ランキング3位のジョン・ラームと同6位のザンダー・シャウフェレが通算イーブンパー・13位タイ、「ザ・プレーヤーズ選手権」を制したジャスティン・トーマス、若手注目のコリン・モリカワ、スコッティ・シェフラーが通算1オーバー・20位タイ、2連覇を狙う世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン、ケガから復帰間もないブルックス・ケプカが通算2オーバー・30位タイで初日を終えた。
一方でキャリア・グランドスラムがかかるロリー・マキロイは、ショット・パッティングともに精彩を欠き、2バーディ、6ボギー(76)とスコアを崩し、通算4オーバー・60位タイと大きく出遅れた。
松山英樹は、スタートの1番、2番ともにティーショットを左サイドに曲げるが、2番で5.8mのバーディパットを決めて1アンダーとする。難しい4番、5番、6番では3.0mのパーパットを決めてピンチを凌ぐと8番Par5で7.0mを決めてイーグルを奪取し、前半スコアを3つ伸ばし折り返す。後半に入っても、ティーショットが左に行く傾向は変わらなかったが、13番では2ndショットをミスし、池かと思われたが入らず、バーディ、15番でもティーショットを大きく左サイドに曲げるが、木にあたりフェアウェイに戻るなど運にも助けられ、ノーボギーで終盤を迎えたが、17番で3パットのボギーを叩き、初日は1イーグル、2バーディ、1ボギー(69)通算3アンダー・2位タイでラウンドをおえた。
フェアウェイキープ率71.43% (10/14)、パーオン率72.22% (13/18)、パーオン時における平均パットが1.610と数値的には良かったが、全体的にショットが左、前後とばらつきがみられたが、パッティングを含めたショートゲームの上手さが光った。
雨が予想されている大会2日目は、どの様な順位変動が起こるのか楽しみです。
※16番Par3でトミー・フリートウッド(イングランド)がホールインワンを達成しました。
天候:くもり
注目の組み合わせ ※()内は日本時間
1番ホールスタート
10:06(23:06)
T.フリートウッド/P.ミケルソン/S.シェフラー
10:18(23:18)
P.キャントレー/M.フィッツパトリック/イム・ソンジェ
10:30(23:30)
B.デシャンボー/M.ホーマ/A.スコット
10:42(23:42)
T.フィナウ/L.ウーストハイゼン/J.トーマス
10:54(23:54)
C.モリカワ/C.スミス/J.スピース
12:48(01:48)
C.チャンプ/J.デイ/M.ウルフ
13:00(02:00)
A.アンサー/H.イングリッシュ/松山英樹
13:12(02:12)
V.ホブランド/B.ケプカ/B.ワトソン
13:36(02:36)
D.ジョンソン/T.ストラファシ(アマ)/L.ウェストウッド
13:48(02:48)
R.マキロイ/J.ラーム/X.シャウフェレ
※時差:日本は13時間(サマータイム)進んでいます
・スタートは現地時間(()内は日本時間)を記載しています。
・現地時間4月9日(金)の8:00だと日本時間4月9日(金)の21:00あたり、現地時間4月9日(金)の14:00だと日本時間4月10日(土)の3:00になると思います。
・詳しくは公式ホームページでご確認下さい。
大会2日目
首位 | ジャスティン・ローズ | -7 | 72 |
2T | ウィル・ザラトリス | -6 | 68 |
ブライアン・ハーマン | -6 | 69 | |
4T | マーク・リーシュマン | -5 | 67 |
ジョーダン・スピース | -5 | 68 | |
6T | ベルント・ヴィースベルガー | -4 | 66 |
トニー・フィナウ | -4 | 66 | |
ジャスティン・トーマス | -4 | 67 | |
キム・シウ | -4 | 69 | |
キャメロン・チャンプ | -4 | 68 | |
松山 英樹 | -4 | 71 |
【詳細】
松山英樹
1イーグル、2バーディ、3ボギー(71)
予選CUTライン:+3
ダスティン・ジョンソン、ブルックス・ケプカ、ロリー・マキロイは予選落ちとなりました。
午前9時時点での天候はくもり、気温19.4℃、風速0.9m/sという穏やかなコンデションの中、予選ラウンド2日目が行われ、初日に比べ、柔らかく止まるようになったグリーンの影響でスコアの伸ばし合いとなった。
予選ラウンド2日目もトップを維持したのは、今大会では過去2回の2位の経験を持ち、2019年「Farmers Insurance Open」以来となるPGAツアー11勝目を狙うジャスティン・ローズ。
ジャスティン・ローズは、スタートホールの1番でボギーと幸先の良くない流れから、4番、6番、7番でもボギーを叩き、ショットが安定せず、難しいパッティングを強いられるなどスコアを3つ落とす苦しい展開のまま前半を折り返す。後半に入り、徐々にショットが安定し、10番から12番をパープレイで切り抜けると、13番2オンしてのバーディ、14番7.0m、16番5.8mを決めてバーディとパッティングでも調子を取り戻し、4バーディ、4ボギー(72)と苦しみながらパープレーでラウンド、通算7アンダーをキープした。前半はショットの安定性に欠けたものの、「パーオン率83.33% (15/18)」と高く、初タイトルに向け、絶好の位置からの決勝ラウンドに挑む。
1打差の2位タイには、テンポラリー・メンバーを獲得し、2020-2021シーズンも抜群の安定感と結果(14試合に出場し、トップ10入り5回)を残しているマスターズ初出場で若手の注目プレーヤーであるウィル・ザラトリスと2日間安定したプレーを見せ、2017年「Wells Fargo Championship」以来となるPGAツアー3勝目を狙うブライアン・ハーマンが並んだ。ウィル・ザラトリスは、16番からの3連続を含む、5バーディ、1ボギー(68)、ブライアン・ハーマンは、5バーディ、2ボギー(69)でラウンドし、ともに通算6アンダーで決勝ラウンド進出を決めた。
2打差の4位タイには、スタートの1番から3連続バーディを奪い、1日の流れを掴み、5アンダー(67)でラウンドしたマーク・リーシュマンとショットの安定と抜群のショートゲームで4アンダー(68)とスコアを伸ばしたジョーダン・スピースが通算5アンダーで並んだ。
3打差の6位タイには、スタートからの3連続バーディを含む、6アンダー(66)と一気にスコアを伸ばしたベルント・ヴィースベルガー(オーストリア)、同じくショット・パッティングが素晴しく、前半から大きくスコアを伸ばしたトニ-・フィナウ、11番から13番のアーメンコーナーで3連続バーディを奪うなど安定感抜群のジャスティン・トーマス、2017年に「ザ・プレーヤーズ選手権」を制したキム・シウ、抜群の飛距離を持つキャメロン・チャンプ、10回目の出場で初優勝を目指すショットメーカー松山英樹の6人が通算4アンダーで追いかける展開となった。
世界ランキング6位のザンダー・シャウフェレが通算3アンダー・12位、若手注目のコリン・モリカワが通算2アンダー・13位タイ、注目度No1のブライソン・デシャンボー、ヴィクトル・ホブランドが通算1アンダー17位タイにつけた。初日、4オーバーと大きく出遅れたブライソン・デシャンボーだったが、2日目は、グリーンが少し柔らかくなったこともあり、11番ではティーショット358y(キャリー325y)、2ndショット127yと抜群の飛距離を活かし、7バーディ、2ボギー(67)でラウンドした。多くのチャンスを逃したが、ショートゲームは素晴しかった。
一方で2連覇を目指す世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン、ブルックス・ケプカが通算5オーバー・60位タイ、キャリア・グランドスラムがかかっていたロリー・マキロイが通算6オーバー・67位タイで予選落ちとなった。
松山英樹は、1番をパーでスタートと上々の滑り出しを見せる。5番でアプローチをミスし、ボギーが先行するが、9番で5.2mを決めてバーディ。前半をイーブンで折り返すと、10番ティーショットを大きく左に曲げるが、木に当たってまさかのフェアウェイ、このホールはボギーとするものの、13番はグリーン外からのイーグルパットが強くなったが、ピンにあたって入る。15番では、2ndがピン手前に落ちたが、池まで転がらず(普段なら確実に池まで転がっていた)、バーディ、18番でもティーショットを大きく左に曲げるものの、またしても木にあたりフェアウェイと2日目も運に助けられる場面が多かったが、1イーグル、2バーディ、2ボギー(71)とスコアを1つ伸ばし、通算4アンダー・3打差の6位タイで決勝ラウンド進出を決めた。
運に助けられた場面もあったが、フェアウェイキープ率78.57% (11/14)、パーオン率77.78% (14/18)、パーオン時における平均パットが1.780と全体的にショットパッティングともに良かった。
2020年大会同様、好位置での決勝ラウンドとなるので、初優勝に向け、期待が高まります。
天候:くもり一時雨
注目の組み合わせ ※()内は日本時間
1番ホールスタート
13:00(02:00)
B.デシャンボー/M.ジョーンズ
13:30(02:30)
松山英樹/X.シャウフェレ
13:40(02:40)
C.チャンプ/キム・シウ
13:50(02:50)
T.フィナウ/J.トーマス
14:00(03:00)
J.スピース/B.ヴィースベルガー
14:20(03:20)
J.ローズ/W.ザラトリス
※時差:日本は13時間(サマータイム)進んでいます
・スタートは現地時間(()内は日本時間)を記載しています。
・現地時間4月10日(土)の9:40だと日本時間4月10日(土)の22:40あたり、現地時間4月10日(土)の14:20だと日本時間4月11日(日)の3:20になると思います。
・詳しくは公式ホームページでご確認下さい。
大会3日目
首位 | 松山 英樹 | -11 | 65 |
2T | ザンダー・シャウフェレ | -7 | 68 |
マーク・リーシュマン | -7 | 70 | |
ジャスティン・ローズ | -7 | 72 | |
ウィル・ザラトリス | -7 | 71 | |
6 | コーリー・コナーズ | -6 | 68 |
7 | ジョーダン・スピース | -5 | 72 |
8 | ブライアン・ハーマン | -4 | 74 |
9 | トニー・フィナウ | -3 | 73 |
10T | ロバート・マッキンタイア | -2 | 70 |
キム・シウ | -2 | 74 | |
ベルント・ヴィースベルガー | -2 | 74 |
【詳細】
松山英樹
1イーグル、5バーディ(65)
午後14時時点での天候はくもり、気温23.9℃、風速4.9m/sというコンデションの中、ラウンド中の16時に雷雨による77分間の中断を挟みながら、決勝ラウンド3日目が行われた。
決勝ラウンド3日目、トップに立ったのは、節目となる10回目の出場で、2017年「World Golf Championships-Bridgestone Invitational」以来となるPGAツアー6勝目とメジャー初優勝を狙う松山英樹。
松山英樹は、スタートホールの1番ティーショットを右バンカーに入れ、レイアップを強いられるが、98yの3rdショットを1.8mにつけ、パーで凌ぐと、バーディこそ取れないものの、危なげなくプレーを続け、迎えた7番2ndショットをピン手前1.5mにつける完璧なショットを披露しバーディ。8番は惜しくもバーディを奪えなかったが、9番でも素晴しいアプローチでパー。前半スコアを1つ伸ばして折り返すと、10番で最大のピンチをパーで切り抜けると、11番ティーショットを大きく右へ曲げたところで雷雨による77分間の中断。これで一気に流れが変わり、難しい2ndショットをピンそばにつけ、バーディ、続く12番もバーディとし、トップに並ぶと、13番では3パットでスコアを伸ばせなかったが、15番Par5でティーショットをフェアウェイ、205yの2ndショットをピンそば1.8mにつけイーグルと完璧なプレーを見せる。続く16番、17番でも完璧なショットからバーディを奪う。18番も奥からの難しいアプローチをしっかり寄せてピンチを凌ぎ、1イーグル、5バーディ、3日目のベストスコア(65)とボギー・フリーの完璧なプレーを披露、通算11アンダー2位に4打差をつけ単独トップに立った。
フェアウェイキープ率35.71% (5/14)、パーオン率66.67% (12/18)」と高くはなかったが、パーオン時における平均パットが1.39と要所でのショットクオリティの高さとパッティングを含めたショートゲームの上手さは素晴しかった。
初タイトルに向け、絶好の位置からの決勝ラウンド最終日に挑む。
4打差の2位タイには、松山英樹と同組で回ったザンダー・シャウフェレ、PGAツアー5勝のマーク・リーシュマン、予選2日間トップをキープしたジャスティン・ローズ、テンポラリー・メンバーを獲得し、2020-2021シーズンも抜群の安定感と結果(14試合に出場し、トップ10入り5回)を残しているマスターズ初出場で若手の注目プレーヤーであるウィル・ザラトリスが並んだ。ザンダー・シャウフェレは、松山英樹の圧巻のプレーの前に影が薄くなったが、60台が5人しかいない難しいコンデションの中、1イーグル、4バーディ、2ボギー(68)とスコアを4つ伸ばして、厳しい状況ではあるが最終日最終組で再び松山英樹との初タイトルをかけた勝負に挑む。
5打差の6位には、4アンダー(68)でラウンドしたコーリー・コナーズ(カナダ)が通算6アンダー、6打差の7位には、イーブンパー(72)とスコアを伸せなかったジョーダン・スピースが通算5アンダーでつけた。
直近では、2016年のジョーダン・スピース、2019年のフランチェスコ・モリナリが途中まで大きくリードしながら池に入れるなど逆転を喫したこともあるが、池という大きなミスかない限り、4打という大きなリードを持っている松山英樹のメジャー初優勝の可能性は非常に大きいでしょう。
天候:晴れ
注目の組み合わせ ※()内は日本時間
1番ホールスタート
14:20(03:20)
C.コナーズ/W.ザラトリス
14:30(03:30)
M.リーシュマン/J.ローズ
14:40(03:40)
松山英樹/X.シャウフェレ
※時差:日本は13時間(サマータイム)進んでいます
・スタートは現地時間(()内は日本時間)を記載しています。
・現地時間4月11日(日)の10:00だと日本時間4月11日(日)の23:00あたり、現地時間4月11日(日)の14:40だと日本時間4月12日(月)の3:40になると思います。
・詳しくは公式ホームページでご確認下さい。
大会最終日
優勝 | 松山 英樹 | -10 | 73 |
2 | ウィル・ザラトリス | -9 | 70 |
3T | ジョーダン・スピース | -7 | 70 |
ザンダー・シャウフェレ | -7 | 72 | |
5T | ジョン・ラーム | -6 | 66 |
マーク・リーシュマン | -6 | 73 | |
7 | ジャスティン・ローズ | -5 | 74 |
8T | パトリック・リード | -4 | 69 |
コーリー・コナーズ | -4 | 74 | |
10T | キャメロン・スミス | -3 | 70 |
トニー・フィナウ | -3 | 72 |
【詳細】
松山英樹
4バーディ、5ボギー(73)
午前17時時点での天候は晴れ、気温26.1℃、風速4.5m/sというコンデションの中、54人による決勝ラウンド最終日が行われた。
終盤までもつれた接戦を制し、多くのファンが待ち望んだメジャー初優勝を果たしたのは、日本の松山英樹。
4打差のリードを持ってスタートした松山英樹は、スタートホールの1番ティーショットを右の林に入れ、レイアップを強いられると、36yの3rdショットは10.4mと寄らず、パーパットは惜しくも入らず出だしからボギー。しかし、続く2番で絶妙のバンカーショットからバーディを奪い、スコアを戻すと、前半のハイライトとなった3ホール(3番の絶妙なアプローチ、4番の下りの16.5mのバーディパット、5番ティーショットをバンカーに入れながら、5.2m(かなり強かった)を決める)で今大会のショートゲームの素晴らしさを証明するパープレーを披露した。6番から9番はすべてチャンスにつけ、2バーディを奪い、前半スコアを2つ伸ばし折り返す。10番、11番をスムーズにパーで切り抜けるが、12番でアプローチが寄らずボギー、15番では2ndショットが大きく奥の池に捕まりボギー、16番でも難しい位置からのパッティングを強いられボギーと後半は一転、苦しいラウンドとなった。途中、息を吹き返した同組のザンダー・シャウフェレに4連続バーディで2打差まで迫られる中、2打差を保ったまま最終18番を迎え、最後はボギーとするものの、通算10アンダーで逃げ切り、マスタ-ズ・トーナメントでメジャー初優勝。2017年「World Golf Championships-Bridgestone Invitational」以来となるPGAツアー6勝目を飾った。
おめでとう。
フェアウェイキープ率71.43% (10/14)、パーオン率61.11% (11/18)」と高くはなかったが、要所を抑えたショットのクオリティは素晴しく、パーオン時における平均パットが1.56と今大会を象徴するようなパッティングを含めたショートゲームの上手さは素晴しかった。
優勝し、グリーン・ジャケットを手にした松山英樹は、マスタ-ズ・トーナメントの永久出場権を手にした。次は、メジャー2勝目、キャリア・グランドスラムに向けて期待が高まります。
1打差の単独の2位には、テンポラリー・メンバーを獲得し、2020-2021シーズンも抜群の安定感と結果(14試合に出場し、トップ10入り5回)を残しているマスターズ初出場で若手の注目プレーヤーであるウィル・ザラトリスが入った。取りこぼしやプレーにばらつきが感じられたが、最終日も5バーディ3ボギー(70)とスコアを2つ伸ばし、通算9アンダー結果的に1打差まで詰め寄った。
1979年大会のファジー・ゼラー以来となる初出場初優勝とはならなかった。
3打差の3位タイには、前半3番、4番、5番で4つと大きくスコアを落としたものの、12番から15番にかけて4連続バーディを奪い、一時2打差まで食い下がったが16番で池に入れトリプルボギーで優勝争いから脱落したザンダー・シャウフェレと前半と後半で出入りの激しいプレーとなったジョーダン・スピースが通算7アンダーで並んだ。
4打差の6位タイには、最終日のベストスコアを「66」をマークしたジョン・ラームとマーク・リーシュマンが通算6アンダーで並び、初日「65」をマークし、2日目までトップだったマスターズ初優勝を目指したジャスティン・ローズは5打差の5アンダー・7位で大会を終えた。
これで、フェデックスカップポイントもジャンプアップし、8年連続ツアーチャンピオンシップ出場が見えてきた。
STATISTICS
(フェアウェイキープ率)
GIR:GREENS IN REGULATION
(パーオン率)
DD:DRIVING DISTANCE
(平均飛距離)
LD:LONGEST DRIVE
(最大飛距離)
PPG:PUTTS PER GIR
(パーオン時の平均パット数)
1位
松山 英樹(Hideki Matsuyama)
DA | GIR | DD/LD | PPG | |
ROUND1 | 71.43% (10/14) |
72.22% (13/18) |
267.0y (―y) |
1.61 (1) |
ROUND2 | 78.57% (11/14) |
77.78% (14/18) |
293.0y (―y) |
1.78 (1) |
ROUND3 | 35.71% (5/14) |
66.67% (12/18) |
300.0y (―y) |
1.56 (1) |
ROUND4 | 71.43% (10/14) |
61.11% (11/18) |
292.5y (―y) |
1.39 (1) |
TOTAL | 64.29% (36/56) |
69.44% (50/72) |
288.12y (―y) |
1.58 (4) |
RANK | T37 | T7 | 47/― | T10 |
2位
ウィル・ザラトリス(Will Zalatoris)
DA | GIR | DD/LD | PPG | |
ROUND1 | 64.29% (9/14) |
77.78% (14/18) |
300.5y (―y) |
1.72 (1) |
ROUND2 | 85.71% (12/14) |
61.11% (11/18) |
297.5y (―y) |
1.39 (0) |
ROUND3 | 71.43% (10/14) |
77.78% (14/18) |
301.5y (―y) |
1.72 (1) |
ROUND4 | 57.14% (8/14) |
77.78% (14/18) |
292.5y (―y) |
1.83 (1) |
TOTAL | 69.64% (39/56) |
73.61% (53/72) |
298.0y (―y) |
1.67 (4) |
RANK | T23 | 2 | 27/― | T33 |
3位タイ
ジョーダン・スピース(Jordan Spieth)
DA | GIR | DD/LD | PPG | |
ROUND1 | 78.57% (11/14) |
88.89% (16/18) |
293.5y (―y) |
1.78 (2) |
ROUND2 | 78.57% (11/14) |
77.78% (14/18) |
297.0y (―y) |
1.56 (0) |
ROUND3 | 78.57% (11/14) |
77.78% (14/18) |
292.0y (―y) |
1.61 (0) |
ROUND4 | 64.29% (9/14) |
66.67% (12/18) |
292.5y (―y) |
1.78 (1) |
TOTAL | 75.00% (42/56) |
77.78% (56/72) |
293.75y (―y) |
1.68 (3) |
RANK | T13 | 1 | 41/― | T37 |
3位タイ
ザンダー・シャウフェレ(Xander Schauffele)
DA | GIR | DD/LD | PPG | |
ROUND1 | 71.43% (10/14) |
77.78% (14/18) |
290.5y (―y) |
1.83 (0) |
ROUND2 | 78.57% (11/14) |
83.33% (15/18) |
313.0y (―y) |
1.72 (1) |
ROUND3 | 57.14% (8/14) |
61.11% (11/18) |
311.0y (―y) |
1.44 (0) |
ROUND4 | 78.57% (11/14) |
61.11% (11/18) |
328.0y (―y) |
1.50 (0) |
TOTAL | 71.43% (40/56) |
70.83% (51/72) |
310.62y (―y) |
1.62 (1) |
RANK | T19 | T4 | 9/― | T17 |
優勝した松山英樹は、時折、見受けられたティーショットのミスがありながらも、高いショット力と表には出していないが、スクランブリング(パーオンしなかった時のパー及びバーディの確率)1位が示すように、パッティングを含めたショートゲームの上手さが際立った。2位に入ったウィル・ザラトリスは、飛距離と高いショット力を活かし、スクランブリングも4位タイと安定していた。パッティングの向上が今後の課題となるでしょう。ジョーダン・スピースは、パッティングの出来と今大会も肝心な時に現れた大きなミスに繋がったティーショットの不安定感、ザンダー・シャウフェレは、全体を通して一番安定していたが、初日と最終日前半のプレーが悔やまれた。
※PPG()内の数字は、3パットの数を表しています。
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