九州では、夏から秋にかけて台風が上陸することが多いため、台風が発生すると普段の会話でも大きさや進路などの話題が多くなります。
九州の人にとってはそれだけ身近なことなのですが、地震や集中豪雨などの自然災害のなかでも台風は唯一予測ができる災害です。
そこで対策をするのとしないのでは後に大きな違いがでます。
近年では、強い勢力のまま本州へ上陸することも増えてきているので、台風慣れ( ?) している九州人の台風対策を紹介します。
台風が発生したら
台風の強さ・大きさを確認する
台風の強さは3段階に分かれていて、最大風速(10分間平均風速)で決まります。
最大風速33m/s以上44m/s未満で「強い」、44m/s以上54m/s未満で「非常に強い」、54m/s以上だと「猛烈な」強さとなります。
また、風速15m/s以上の範囲を「強風域」、さらに風速25m/s以上の範囲を「暴風域」とします。
台風の大きさは2段階に分かれていて、強風域の大きさで決まります。
強風域が500㎞以上800㎞未満の場合は「大型」とし、本州がすっぽり入る大きさになります。
強風域が800㎞以上を「超大型」とし、九州から北海道が覆われるほどの大きさになります。
強風域が500㎞未満のものは気象庁では分類されていませんが通常の台風となります。
※気象庁HP参照
よく台風のニュースなどで、「大型で非常に強い台風」などと表現されますが、これは大きさが「大型」つまり強風域が500㎞以上800㎞未満のもの(本州がすっぽり入る大きさ)で、「非常に強い」は最大風速44m/s以上54m/s未満の危険な台風だということがわかります。
台風の進路を確認する
気象庁は最大5日間の進路予想を発表します。
台風の予想進路でよく見る予報円は、台風の中心が進むと予想される範囲で、70%の確率としています。
自分の地域が予報円に入っていなくても、あくまでも台風の中心の予想であり、中心からは暴風域、強風域の範囲になります。
大きさ・強さと一緒に進路も大事な情報なのでしっかりと確認することが必要です。
台風の中心の位置も大事
日本がある北半球では台風は上から見て左回り(反時計回り↓↑)の渦巻きになっています。
自分の地域と台風の中心の位置によっても状況が変わってきますので、こちらも確認しておきましょう。
台風の進行方向から向かって右側は、台風自身の移動とまわりの風が同じ方向となり、風がより強くなります。
逆に台風から左側は、進行方向と逆の風になるため右側に比べると風は少し弱くなります。
しかし、暴風域ではあるためどちらも危険なので十分注意しましょう。
いつ頃かを確認する
気象庁が発表する進路予報と一緒に、いつどこに進むかが予想されます。
通勤・通学時間に台風の予報円及び暴風域に入っている場合は、公共交通機関が運行の見合わせとなる場合があります。
その場合は、状況を確認して無理をせずに自宅で待機することをおすすめします。
台風が来るのでいつもより早く家を出ても、途中で交通機関がストップすると今度は危険な屋外で立ち往生となったり、タクシー待ちに長蛇の列ができたりで移動が困難となります。
また外出予定の場合も目的地の台風の進路予報と日程をしっかり確認しましょう。
先に述べたように、帰りに台風直撃となり被害に合う場合もありますので、自分の地域や外出先の台風の進路予報と日程を必ず確認しましょう。
暴風域に入った時の自宅での過ごし方
まずは、台風対策として、庭やベランダ、バルコニーの鉢植えやプランター、洗濯物、荷物などは必ず屋内に入れておきます。また、物干し竿も地面や床におろしておきます。
これは、屋外に置いていた物が風で飛ばされて、窓ガラスに当たって割れることがあるからです。また、歩行者や走行車、駐車場に止めてある車にも当たる可能性があるからです。
雨戸がある場合は、雨戸を閉める。
家の窓には、室内側に飛散防止フィルムを張る、またはガムテープや養生テープで「+」「×」のように貼り付けます。
合わせてカーテンも閉めておきます。(両開きの場合は、真ん中をクリップ等でしっかり止めておく)
これは、ガラスの補強と、万が一割れた時の飛散防止になります。
コンセントは必要最低限だけ使用するようにして、使用していないコンセントは抜いておきます。
これは、強風で電線が激しく揺れ、一瞬、電気が落ちることがあるからです。
また、雷が落ちて電子機器が壊れることもありますので、雷が鳴っている場合は必要のないコンセントは抜いておいた方がいいでしょう。
様子を見に安易に外には出ない。
どうしても外出をしなければいけない場合
風が強い場合、傘をさすと危険です。風を受けて傘が飛んでいくこともあり、それが他の人や壁、ガラスなどに当たる場合もあるので、強風の時は傘は使用せずにカッパやレインウェアを着用します。
また、移動手段も確認してから外出をします。
自転車も同様、風にあおられて乗れる状態ではない場合は、自転車での移動は避けます。
対策まとめ
準備するもの
台風直撃が予想されていても、それたり状況によってはそこまで酷くなかったという場合もありますが、まずは対策をしっかりとして安全に過ごすことが大事ではないかと思います。
台風は予想ができる災害なので、正しい情報と対策をとりましょう。
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