2025年BMW PGA選手権(BMW PGA Championship)の開催地は、イギリス・サリー州ヴァージニアウォーターの名門プライベートコース「ウェントワースクラブ(Wentworth Club)」です。
全長約7267ヤード、戦略性のあるバランスの取れたレイアウトが特徴的です。
本記事では、ウェントワースクラブの所在地・設計者・ヤーデージなどの基本情報、過去の大会開催歴、そして攻略のポイントや注目ホールを詳しく解説します。
コース概要
イギリス・ロンドン近郊のサリー州ヴァージニアウォーターに位置する「ウェントワースクラブ」は、1922年に設立された名門プライベートゴルフクラブです。イングランドの伝統と格式を象徴するクラブであり、特に欧州ツアー(現DPワールドツアー)の旗艦大会「BMW PGA選手権」の開催地として世界的に知られています。クラブハウスは古き良き英国の邸宅を思わせる優雅な造りで、多くのトッププロやセレブリティがメンバーとして名を連ねることでも有名です。
オリジナル設計はハリー・コルトによるもので、当初から戦略性の高い林間コースとして名を馳せました。その後、1960年代にはジョン・ジェイコブスが改修を行い、さらに2000年代にはアーニー・エルスによって大規模なリニューアルが実施されました。これにより現代のプロトーナメント仕様に適したレイアウトへと進化しつつも、コースの持つ伝統的な風格は保たれています。
クラブはロンドン中心部から車で約1時間という好立地にあり、サリー州の豊かな森林地帯の中に広がっています。温帯性気候で芝の育成環境にも優れ、春から秋にかけて安定したコンディションが保たれるのも特徴です。特にBMW PGA選手権が行われる9月は、木々の緑と深いラフが選手を待ち受け、観戦環境としても英国らしい雰囲気を楽しむことができます。
コースデータ
- 所在地:イギリス・サリー州ヴァージニアウォーター
- 設立:1922年
- 全長:7267ヤード
- パー:72
【基本セッティング】
Hole | Yardage | Par |
1 | 473 | 4 |
2 | 154 | 3 |
3 | 459 | 4 |
4 | 552 | 5 |
5 | 203 | 3 |
6 | 418 | 4 |
7 | 396 | 4 |
8 | 400 | 4 |
9 | 449 | 4 |
OUT | 3504 | 35 |
10 | 184 | 3 |
11 | 408 | 4 |
12 | 520 | 5 |
13 | 470 | 4 |
14 | 174 | 3 |
15 | 491 | 4 |
16 | 383 | 4 |
17 | 610 | 5 |
18 | 523 | 5 |
IN | 3763 | 37 |
Total | 7267 | 72 |
【地図】
各ホールの概要
1番ホール:
- 距離:473ヤード
- パー:4
- 特徴:グリーン左サイドのバンカー群
2番ホール:
- 距離:154ヤード
- パー:3
- 特徴:横長のグリーン
3番ホール:
- 距離:459ヤード
- パー:4
- 特徴:ティーショットが重要
4番ホール:
- 距離:552ヤード
- パー:5
- 特徴:緩やかな左ドッグレッグ
5番ホール:
- 距離:203ヤード
- パー:3
- 特徴:グリーン周りのバンカー
6番ホール:
- 距離:418ヤード
- パー:4
- 特徴:ティーショットが重要
7番ホール:
- 距離:396ヤード
- パー:4
- 特徴:ティーショットが重要
8番ホール:
- 距離:400ヤード
- パー:4
- 特徴:グリーン手前に広がる池
9番ホール:
- 距離:449ヤード
- パー:4
- 特徴:ティーショットが重要
10番ホール:
- 距離:184ヤード
- パー:3
- 特徴:横長のグリーン
11番ホール:
- 距離:408ヤード
- パー:4
- 特徴:緩やかな左ドッグレッグ
12番ホール:
- 距離:520ヤード
- パー:5
- 特徴:ティーショットが重要な左ドッグレッグ
13番ホール:
- 距離:470ヤード
- パー:4
- 特徴:タフなミドル
14番ホール:
- 距離:174ヤード
- パー:3
- 特徴:チャンスホール
15番ホール:
- 距離:491ヤード
- パー:4
- 特徴:タフなミドル
16番ホール:
- 距離:383ヤード
- パー:4
- 特徴:縦長のグリーン
17番ホール:
- 距離:610ヤード
- パー:5
- 特徴:バンカーの無い左ドッグレッグ
18番ホール:
- 距離:523ヤード
- パー:5
- 特徴:右ドッグレッグで右サイドからグリーン手前を流れるクリーク
芝の種類
フェアウェイ:
ラフ:
グリーン:
コース攻略のポイント
ウェントワースの「ウェストコース」は、並木でセパレートされた狭いフェアウェイと、深いラフ、そして巧みに配されたバンカーが選手を苦しめます。グリーンは受けが少なく、奥行きのない形状も多いため、正確な距離感と弾道コントロールが求められます。
特に終盤の16番・17番・18番は勝負のカギを握るホールとして有名で、ドラマチックな展開が生まれるのもこの上がり3ホールです。パー5ではスコアを伸ばせる一方、ティーショットを曲げると一気にボギー以上に転じるリスクもあり、攻守のバランスをどう取るかが優勝への分かれ道となります。
コメント